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消費税10%で日本の未来は?

11/14(木) 22:00配信

magacol

11月11日から17日までの1週間は「税を考える週間」です。消費増税がいよいよ10月よりスタートしましたが、ポイント還元制度などの対策があるものの、増税されることで日本の景気はどのように変化していくのでしょうか?今回は、「消費税10%の増税」について、エコノミストの目線で森永卓郎さんに解説していただきました。

ポイント還元制度などの景気対策が行われる予定

10月から消費税率が10%に引き上げられます。政府は、十分な対策を講じているので景気失速はないとしていますが、本当にそうでしょうか。

確かに、今回の増税では飲食料品への軽減税率導入に加えて、ポイント還元制度の導入やプレミアム付商品券の発行など、2兆円規模の景気対策が実施されることになっています。

消費税率を10%に引き上げることによる国民の負担増は年5・7兆円ですが、軽減税率適用に伴う減税は1・1兆円にすぎません。もともと外食や酒類を除く食料費は、消費全体の2割ですから、これは当然のことです。増税により、電気・ガス・水道や公共交通費など、生活必需品が軒並み値上がりしてしまいますが、例えばミネラルウォーターが軽減税率の対象で、水道料金が増税対象というのは、不思議な話かもしれません。

増税による日本経済への影響は深刻になりそう

政府は景気対策として、住民税非課税者と3歳未満の子育て世帯が購入できる「プレミアム付商品券」を発行予定です。これは、最大2・5万円分の商品券を2万円で購入できるもの。ただ、購入までの手続きが複雑で、使用できる店も限られるので、手続きをする人がどれだけいるのか疑問です。

また、キャッシュレス決済による「ポイント還元」での景気対策も実施予定です。これは即時割引が行われるコンビニでは一定の効果を持つとみられる一方、その他の店ではあくまでも後づけのオマケになるので、消費行動に強い影響を与えることはなさそうです。また、もともと大手スーパーなどは還元対象ではありません。

プレミアム付商品券とポイント還元に投じられる予算は約4500億円。約2兆円といわれる増税後の景気対策の大部分は、公共事業費なのです。これは、消費税対策費を大きく見せかけるために、もともとある公共事業費に「消費税対策」というラベルをつけたにすぎないのです。

さらに、今年に入ってから実質賃金の伸び率がマイナスを続けており、米中貿易戦争の激化で世界経済も悪化しています。そう考えると、消費増税による国民生活や日本経済への影響は、かなり深刻になると言わざるを得ないと私は考えています。

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最終更新:11/14(木) 22:00
magacol

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