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新幹線「事前避難」させていた 台風19号に那須水害の教訓生きる

11/14(木) 11:51配信

下野新聞SOON

 長野市の車両基地にあった北陸新幹線車両にも甚大な浸水被害をもたらした台風19号による記録的豪雨。那須塩原市の基地では浸水に備え、事前に東北新幹線車両8編成を県外の駅などに避難させていた。JR東日本によると、21年前の那須水害を教訓とした対応だったという。台風19号の被害を受け、JR各社は13日までに、車両の避難手順の検討や排水ポンプの配備など対策強化に乗りだしたが、那須塩原での対応は先行例として注目されそうだ。

 JR東日本広報部によると、東北新幹線車両の停泊施設の一つの那須塩原電車留置線(那須塩原市下厚崎)では10月12日の台風上陸前、8編成を郡山駅(福島県郡山市)や新幹線総合車両センター(宮城県利府町)などに避難させていた。事前の対応の背景には、1998年8月の那須水害の被災経験があるという。

 那須水害で同留置線では、線路の分岐器が冠水し、車両が施設外に出られなくなった。この被害を教訓に同留置線は車両の避難措置を行ってきたという。これまでも2013年10月や17年10月の台風接近に伴って対応していた。

 JR東の災害対応マニュアルには、河川管理者や自治体などと緊密な情報共有を図るよう記載されているが、具体的な車両避難の手順などの記載はない。今回の台風で、同留置線は台風の進路予想などを踏まえ、都内の新幹線運行本部などと連携して避難先を決めたとみられる。

 新幹線を巡っては、台風19号の記録的豪雨でJR東の長野新幹線車両センター(長野市)が浸水し、北陸新幹線の車両10編成が水に漬かった。同センターを含め全国の新幹線の車両基地や留置線の6割に当たる16カ所は、洪水の浸水想定区域内にあることが被災後に判明した。

 JR那須塩原駅の北約2キロにある那須塩原電車留置線は、浸水想定区域には入っていない。今回、敷地内が浸水したかは不明だが、JR東の広報部は「新幹線被害の教訓を生かし、必要なルールを整備していく」と強調している。

最終更新:11/14(木) 11:51
下野新聞SOON

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