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秋を彩る新五星山展(11月15日)

11/15(金) 9:27配信

福島民報

 JR二本松駅前にある大山忠作美術館の「新五星山[しんごせいざん]展」は、名前に山の付く日本画家五人の代表作が並ぶ。二本松市出身の大山忠作氏の長女で女優の大山采子[さいこ]さんが、解説を務める。作家の身内ならではの話が共感を呼ぶ。

 開幕日の十月十三日は台風19号の通過と重なった。JR東北線の電車が止まり、館内はしばらく人影がまばらだった。各地で大きな被害が広がる中、来場を呼び掛けるのも、ためらわれた。会場を訪れた男性が「こんな時だからこそ、心を潤す芸術が必要」と励ます。

 自宅が浸水した郡山市の女性は、名作と向き合い、元気を取り戻した。日ごとに、にぎわいを増し、入場者は十三日までに四千人を超えた。采子さんは「本物が持つ絵の力を感じてほしい」と訴える。大山氏は二十八歳で屏風[びょうぶ]絵「羅漢図」を描いた。太平洋戦争から復員した四年後に当たり、表現できる喜びが伝わる。

 父の故郷と東京で生まれた娘の縁を、十年前に開館した美術館が結ぶ。支えてくれる多くの仲間がいる。恩返しがしたくて、一カ月以上にわたり作品紹介に立つ。込められた思いと選び抜かれた絵の数々は、眺めるほどに心に響く。展覧会は十七日まで続く。

最終更新:11/15(金) 9:27
福島民報

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