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シーナ&ロケッツの名を一躍、有名にした名盤『真空パック』

11/16(土) 18:08配信

OKMusic

OKMusicで好評連載中の『これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!』のアーカイブス。今回はシーナ&ロケッツがブレイクするきっかけになったヒットシングル「YOU MAY DREAM」を収録する2ndアルバム『真空パック』を紹介したい。YMOの細野晴臣がプロデュースを手がけ、坂本龍一、高橋幸宏も参加している本作はパンク、ブルースをルーツとするシーナ&ロケッツとニューウェイヴ、テクノのミラクルな融合。時代の空気を強烈に感じさせるアルバムでもあり、“真空パック”というタイトルからして新鮮で、当時、めちゃめちゃロックンロールだと感じた。しかも、サンハウスのギタリストとして有名だった鮎川誠とシーナは華やかでクールな存在、パフォーマンス、発言からしてロックそのもの。このふたりが並んでステージに立てば向かうところ敵なしぐらいのオーラを放っていた。
※本稿は2015年に掲載

シーナと鮎川誠のコンビネーションは無敵

時代はシナロケ以前にさかのぼるが、初めて鮎川誠というギタリストを観たのはラジオでもなくTVでもなく、ライヴだった。日比谷野外大音楽堂で開催されたロックフェスにサンハウスが出演し、雑誌でしか見たことがなかったバンドを初めて目の当たりにしたのだ。“菊”こと柴山俊之のグラマラスな衣装とメイク、ステージングも強烈だったが、鮎川誠はひとことで言うと“この人、日本のミュージシャン?”と思ったぐらいオシャレであった。当時の日本のロックシーンは飾り気のない格好をした人たちのほうが圧倒的に多かったが、その時の鮎川誠のファッションはタイトな黒のレザーの上下のスーツに白いシャツ、細いネクタイ(と記憶している)。まるでエルヴィス・コステロみたいだなと思った(実際、シーナ&ロケッツ結成後にコステロ来日公演のオープニングアクトを務めた)。長身でレスポールをかき鳴らす姿が外タレみたいだったのである。

そんな鮎川誠がキュートでセクシーでバービー人形みたいなシーナと出会って結婚し、シーナ&ロケッツを結成したのはなんだか、出来すぎた物語のようである。ふたりはロックンロール、パンクのツボが何であるか最初から知り尽くしていた。小手先のテクニックより、大事なのは“ジャーン”とギターをかき鳴らしたその瞬間、シャウトしたその瞬間に心を震わせられるかどうか。

結成当初のオリジナルメンバーはシーナ、鮎川誠、奈良敏博(Ba)、川嶋一秀(Dr)。のちに九州出身のロックバンドは“めんたいロック”と呼ばれ、注目を集めることになるが、ルースターズやロッカーズにも影響を与えたであろうカミソリのようにキレのいいビート、生活感のないモダンなロックンロールは日本のシーンの中では明らかに“新種”だったと思う。そんなシーナ&ロケッツの音楽とYMOが交わったという意味で、『真空パック』はあの時代の事件だったのではないだろうか。

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最終更新:11/16(土) 18:08
OKMusic

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