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危険で不気味な「廃墟ホテル」が放置されたまま...自然が美しい「国立公園」なのに 全国的な問題に国が対策へ

11/16(土) 12:02配信

MBSニュース

日本の自然を残し、後世に伝えるための「国立公園」は全国に34か所あり、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。しかし、保護すべき絶景に水を差してしまうある問題が…それが放置されたままの「廃墟」です。取材で訪れた「十和田八幡平国立公園」では景観を壊すだけでなく、いつ崩れてもおかしくないような危険な状態のものもありました。実はこの問題、全国の国立公園で起きているといいます。そこで、国が廃墟の撤去を含めた環境整備に乗り出しました。

美しい景観に水を差す「廃墟」

青森、岩手、秋田の東北3県にまたがる「十和田八幡平国立公園」を訪れたMBSの辻憲太郎解説委員。ここは日本屈指の景勝地「奥入瀬渓流」や、世界一広いといわれる「八幡平樹氷」など、絶景で人気の場所です。取材をした11月1日も紅葉の時期とあって国の内外から多くの観光客が訪れていました。

(台湾からの観光客)「きれいだった!(Q来るのは初めてですか?)そうです。台湾にこんな紅葉はないわね。」
(ルクセンブルクからの観光客)「景色が美しい。奥入瀬にも行ったけど、とてもきれいだった。」

国が管理している美しい景観。しかし十和田湖のほとりにある休屋(やすみや)地区を取材してみると“異様なもの”が目に飛び込んできました。それは「廃墟」です。案内していただいた環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所の森川久所長に聞くと、昔、旅館だった建物がそのまま放置されているとのことです。

「これは古いですよ。2階の窓を見るとマットレスがそのまま積んでありますから、中の状態はそのままと…」(辻解説委員)
「これは平成20年くらいに(廃業した)。個人の方が持っていらっしゃって、『撤去するにはお金がないので』との話を伺っている。」(環境省・十和田八幡平国立公園管理事務所 森川久所長)

外壁は剥がれ落ち、窓ガラスが割れたままになっています。廃墟はまだまだあります。

(辻解説委員)「屋根があれだけ落ちてしまうと、景観を損ねているだけではなくて危険ですね。倒産はしていないということなんですか?」
(森川久所長)「倒産はしていないですね。『何か対策をしないといけない』という話は所有者からされているが、『お金のめどがつかないので』という話にとどまっている状態。」
(辻解説委員)「危険性、責任について所有者は理解されている?」
(森川久所長)「していますね。」

環境省に取材すると、十和田湖のほとりにある休屋(やすみや)地区だけでも、12もの廃墟が把握されていることがわかりました。美しい景色を楽しみにきた観光客らは動揺しているようです。

(埼玉からの観光客)「興ざめというか、寂しいですよね。前はありましたよね、ホテルがいっぱい。閉まっただけじゃなくて、閉まって壊れているからね。」

(地元の土産物店の店主)「お客様から『ちょっと暗いね』とか、『ちょっと景観よくないよね』とか『寂しいね』とか。そういう感じの印象だと言われますね。」

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最終更新:11/16(土) 12:02
MBSニュース

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