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堀江氏も世界展開を狙う和牛ビジネス 外国人にウケるカギは脂肪質に?

11/16(土) 20:00配信

日本食糧新聞

ホリエモンこと堀江貴文氏が手掛ける和牛焼肉「YAKINIKUMAFIA(ヤキニクマフィア)」1号店が東京・新宿区歌舞伎町に開業した。和牛の美味を掲げ、香港、ロンドン、ニューヨークに出店するなど世界展開を予定しており、国内ではインバウンドが好調な主要都市に20店舗を構える方針だ。

輸出拡大に向け家畜改良センターが初調査

堀江氏は「日本食はインバウンドによる試食のプロセスを経てアウトバウンドに突入。その中で一番強力なコンテンツは“和牛”。牛肉のおいしさは世界の共通認識であり、和牛の品質と希少性は日本食の美味をPRする先陣に最適。焼肉事業を通じて和牛と日本食の魅力を世界に発信する」と意気込む。

その鼻息を裏付けるかのように国産牛肉の輸出実績は着実に増加。過去7年間で863トンから3560トン、50.6億円から247.3億円になり、枝肉卸売価格(中央10市場平均)も1kgあたり約1500円から約2500円に跳ね上がった。いずれも衰える気配はなく、今後も高水準の推移が見込まれる。

ところで「なぜ和牛は外国人にウケるのか?」。独立行政法人・家畜改良センターは、その根拠と傾向を示す研究論文を「外国人の和牛肉に対する嗜好性調査」として「肉用牛研究会報」で近々発表する。

論文は和牛の輸出拡大を目的に作成したもの。食品事業の関係者として来日した外国人に和牛の試食アンケートを行い、16ヵ国・1030人の回答をもとに、欧米・豪州圏(以下:欧米豪圏)とアジア圏の感受性の相違などについて調査・執筆した。

和牛は海外産牛に比べて筋肉内の脂肪交雑(サシ)が多く、「軟らかさ」「ジューシー」「和牛香(甘く脂っぽい香り)」の3点が魅力。今回の試食アンケートは、和牛香の感受性を重視して行われ、「試食肉(和牛)を好むか?」の問いでは「好き」の回答が圧倒的多数(97.2%)を占めた。

また、「軟らかさ」は世界共通で好まれるが、「ジューシー」はアジア圏で、「和牛香」は欧米豪圏で、より好まれることが新たに分かった。

調査結果を生かす輸出振興ついては、2つの方策が示された。アジア圏では普段食べる牛肉の脂肪分が比較的多く、日本と似た薄切り調理の食文化を有する。従ってアジア圏には引き続き「軟らかさとジューシーさ」を訴求するのが有効。

欧米豪圏では普段食べる牛肉の脂肪分が低く、焼くを基本にした厚切り調理の食文化。従って欧米豪圏には「脂肪の多い和牛に適した調理法」を訴求するのが有効であり、さらに「モモなど赤身の多い部分をPRする必要がある」と指摘した。

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最終更新:11/16(土) 20:00
日本食糧新聞

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