ここから本文です

ツナ缶だって丁寧な仕事から。手間暇を惜しまず、食に真摯な街

11/16(土) 11:04配信

食べログマガジン

スペイン・バスク地方の都市サンセバスチャンといえば、食通ならずとも人生一度は旅をしてみたい美食の街。数々の名店が軒を連ねる“サンセバ”について、出版界きってのグルメとして知られる食べログ グルメ 著名人の柏原光太郎さんが、おすすめのお店やその楽しみ方を教えてくれました。

今回はサンセバの食材について紹介していただきます。

食に対して真摯な街“サンセバ”

サンセバスチャン(以下、サンセバ)が美食の街として有名になったのは21世紀に入ってから。

ピンチョスが開発されて旧市街のバル街のホッピングの楽しさが知れ渡り、アメリカの「カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ(CIA)」やイタリアの「食文化科学大学(UNISG)」と並ぶ料理大学「バスク・クリナリー・センター」ができて、料理人を輩出するプログラムが完成。

街やバスク州を挙げて「美食」を観光とするうねりが出来上がったわけです。

しかし、サンセバの美食はそんな短い時間で完成したわけではありません。

前回ご紹介した、「ソシア・デ・ガストロノミカ(美食倶楽部)」と呼ばれる普通の人々が料理を作って楽しむ社交倶楽部が1900年に産声をあげ、以来100以上も誕生したことで食を楽しむという文化ができていたこともそうですが、何よりこの地方の人々が食に対して昔から真摯に向き合ってきたという背景があります。

ツナ缶だって丁寧な仕事から生まれる

ツナ缶やオイルサーディン、アンチョビというこの地方の名産の缶詰の伝統的な作り方を見ても、それはよくわかります。特にツナ缶は日本のものとまったく違うことに驚かされました。

日本で作られているツナ缶のほとんどは、フレーク状になっています。マヨネーズとあわせてサンドイッチにして食べるとおいしいものですが、あくまでも「ツナ缶」という独特の食べ物という気がします。

しかし、バスクで作られているツナ缶はツナ、つまりマグロの味と香りがしっかりと感じられるのです。

今回訪れたのはバスク随一の港町、ゲタリアにある缶詰工場。バスクに20以上あるツナ缶工場のなかでも高級な缶詰を扱っている「NARDIN(ナルディン)」の工場です。

1/4ページ

最終更新:11/16(土) 11:04
食べログマガジン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事