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大型ハリケーンの襲来頻度は100年で3倍に…その勢力は強く、進行速度は遅くなっている

11/17(日) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ハリケーンはアメリカで最も損害額の大きい自然災害だ。

研究によると、今世紀に入って、破壊的なまでに強力なハリケーンが数多く発生するようになっている。

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最近のハリケーンの被害はこの傾向を証明している。2017年には「ハーヴェイ」がテキサス州を襲って1250億ドル(約13兆円)の被害をもたらした。2005年の「カトリーナ」による損失は1610億ドル(約17兆5000億円)だった。

地球が温暖化するにつれて、ハリケーンはますます強くなり、ゆっくりと進み、より多くの雨を降らせると予想されている。

ハリケーンはアメリカで最も被害額の大きい自然災害である。

2017年にテキサス州の一部を襲ったハリケーン「ハーヴェイ」の被害額は1250億ドル(約13兆円)だった。アメリカ海洋大気局(NOAA)によると、2005年にルイジアナ州を襲ったハリケーン「カトリーナ」の被害総額1610億ドル(約17兆5000億円)に次いで二番目だった。カトリーナによる経済的損失は同年のアメリカの国内総生産の1%を超えている。

「米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)」に掲載された論文によると、アメリカでは、ハーヴェイやカトリーナのような非常に破壊的な暴風雨(広い地域を数十億ドル単位で破壊するハリケーン)の方が、被害の少ないハリケーンに比べて多く発生しているという。

「過去1世紀で、最も被害の大きい暴風雨の発生率は3倍に増えた、と推定されている」と、本研究の筆頭著者であるアスラク・グリンステッド(Aslak Grinsted)氏はBusiness Insiderに語った。 

ハリケーンはアメリカにより大きな被害を与えるようになった

研究の大部分は、大きな被害をもたらす可能性のある、より強く、より多く雨を降らせるハリケーンと高い気温に関連があることを示している。しかし、これらの強大化する嵐の被害額を計算するのは難しい。脆弱な沿岸地域に100年前よりも多くの人々が暮らしているという事実だけでなく、インフレや不動産コストの変動も考慮する必要があるという。同じ暴風雨でも、現代の都市部を襲った場合は100年前に比べて被害額が大きくなる可能性が高い。

そこでグリンステッドと彼のチームは、世紀を超えたハリケーンの被害を比較する新しい方法を考え出した。経済的損失ではなく、影響を受けた土地の面積で比較するのだ。研究者たちは、保険業界のデータベースを使用して、1900年から2018年の間にアメリカに上陸した240以上の熱帯暴風雨とハリケーンによって破壊された土地の広さを計算した。「1926年のマイアミのハリケーンによる被害額と2017年のイルマによる被害額を、不動産価格の上昇を考慮せずに比較することはできない」と著者は書いている。

グリンステッドは、ATD(area of total destruction:総破壊領域)という新しい尺度を作った。これはハリケーンの経済的損失を比較するためのもので破壊された面積のことだ。

この研究では、最も有害なハリケーン(467平方マイルを超えるATDと定義されている)の頻度は、100年間で330%増加したと結論付けた。一方で、ATDが50平方マイル以下の中程度の嵐の増加率は140%だった。

データによると、最悪のハリケーンはカトリーナとハーヴェイであり、両方ともATDは1930平方マイルを超えていた。

グリンステッドによると、2000年代は、これまでで最大の総ATDを持つ10年だった。この傾向は、データが熱帯性暴風雨とハリケーンの両方か、ハリケーンのみかに関係なく当てはまる(熱帯性暴風雨は、風速が74mphを超えるとハリケーンになる)。

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最終更新:11/17(日) 8:10
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