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「太平洋の女王」浅間丸の記憶 戦前の豪華食事メニューも 日本郵船歴史博物館で企画展

11/17(日) 11:50配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜港と米サンフランシスコを結ぶ太平洋航路で戦前に活躍した日本郵船の大型客船「浅間丸」の就航90周年を記念した企画展が、横浜市中区の日本郵船歴史博物館で開かれている。食事メニューや写真など新着資料を中心に約130点を展示し、「太平洋の女王」とも称された華やかな航跡を紹介している。2020年1月13日まで。

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 企画展「客船 浅間丸」は、初代船長の四宮源三郎さん(1879~1936年)らの遺族が同館に寄贈した資料を中心に構成。豪華な料理や細やかな接客サービスで乗船客をもてなした様子を伝えている。

 1929年10月、サンフランシスコ航路就航を記念した横浜港でのレセプションで招待客に配布した食事メニューには「アオウミガメのコンソメ」「若鶏むね肉バージニア風」「ニューヨークアイスクリーム」など当時珍しかった料理名が記されている。

 スチュワードやボーイなどの司厨(しちゅう)員らでつくる「浅間座演芸部」の初就航時の集合写真では女性に扮(ふん)した船員の姿も見られる。演芸部は評判を呼び、四宮船長や乗客らが仮装した写真も残されるなど、約2週間に及ぶ船旅では娯楽を重視した様子がうかがえる。

 浅間丸は29年9月に三菱造船(現在の三菱重工業)長崎造船所で竣工(しゅんこう)。総トン数は1万6947トン、乗客定員は329人。豪華な英国風の装飾が施された1等食堂や社交室、東洋趣味の調度品をそろえた1等特別室などがあった。第2次世界大戦中に旧海軍に徴用され、米軍の攻撃を受けて沈没した。

 サンフランシスコ航路は当時、英CPLの「エンプレス・オブ・ジャパン」、米ダラー・ラインの「プレジデント・フーヴァー」「プレジデント・クーリッジ」などの外国船と競合していた。企画展を担当した遠藤あかね学芸員は「料理や接客サービスで乗客から好評を得ており、四宮船長の貢献度は大きかった。浅間丸が日本独自の客船文化を育み、乗客をもてなしてきたことを知ってほしい」と話す。

 関連イベント(有料)では、12月21日に船の楽団再現コンサートが催される。休館日は毎週月曜と12月29日~1月3日。入館料や関連イベントなどの問い合わせは、同館電話045(211)1923。

神奈川新聞社

最終更新:11/17(日) 11:58
カナロコ by 神奈川新聞

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