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盲導犬と一緒に受診OK 八戸のクリニックが受け入れ トラブルなし、理解の広がりに期待/青森

11/17(日) 10:49配信

デーリー東北新聞社

 全国的に盲導犬のユーザーが施設の利用を拒まれるケースが絶えない中、八戸市江陽の「はちのへ江陽クリニック」(三浦浩康院長)は、盲導犬を同伴する患者を積極的に受け入れている。同クリニックの三浦肯子事務長によると、これまでトラブルもなく他の患者からもおおむね理解を得られているという。盲導犬の利用者も病院側の対応に感謝しており、今後、市民の理解が一層広がり、受け入れ施設が増えることに期待を寄せている。

 日本盲導犬協会によると、盲導犬を同伴しての入店や施設利用を断られたユーザーの相談件数は年々増加傾向にあり、社会全体として盲導犬に対する理解が十分深まっているとは言えない状況だという。

 2002年に成立した身体障害者補助犬法では、公共施設や交通機関、飲食店、病院などに対して盲導犬や介助犬、聴導犬など補助犬同伴者の受け入れを義務付けているが、実際には受け入れを拒むケースが後を絶たない。

 同協会の調査では、16~18年度の3年間で受け入れを拒否された盲導犬ユーザーの相談件数は全国で188件。拒否理由は「毛が飛び散る」「感染症が心配」などの衛生面や「ほえる」「うろうろする」などの行動面に関することが目立った。

 一方、ほぼ視力がない同市の男性(59)は、今年7月から盲導犬と暮らし始めた。男性は透析治療のため市内で盲導犬を同伴して通院できる病院を探したもののなかなか見つからず、市に相談。市障がい福祉課が受け入れ可能な病院を探したが難航した。

 同課によると市内の病院は、これまで盲導犬を受け入れた例がほとんどなく、「アレルギーが心配」「設備やマニュアルが整っていない」など他の患者への配慮から断るケースが多かったという。

 こうした中、市から連絡を受けた同クリニックは、個室で対応できることや一般外来と動線を分けられることなど総合的に判断して承諾。通院患者全員に確認したり、院内に理解を求める紙を掲示したりして周知に努めた。

 今夏、初めて受け入れた際、盲導犬は男性に寄り添い、診療や処置中は静かに待機するなど全く問題はなかったという。三浦事務長は「衛生管理はもちろん、しっかり訓練されていて本当に立派。他の患者さんからの苦情もない」と話す。

 現在、同市内の盲導犬ユーザーは男性1人のみ。男性は「受け入れてくれた病院に感謝している。もっと盲導犬のことを理解してくれる施設が地域に増えてほしい」と願っている。

デーリー東北新聞社

最終更新:11/17(日) 10:49
デーリー東北新聞社

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