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謎に包まれたNAVER創業者・李海珍氏の狙いと、ヤフー・LINE統合の課題とは ひろゆき氏と取材に成功した記者が語る

2019/11/17(日) 16:32配信

AbemaTIMES

 「文在寅が作った軋轢を良い方向にする雰囲気を作ってほしい」「NAVERも日本の企業になるということか?」

 ヤフーとLINEによる経営統合交渉のニュースは、LINEの親会社・NAVERがある韓国でも驚きを持って迎えられており、大手メディアも「韓日のIT大企業が経営統合を進めるのは異例のことだ」(ハンギョレ新聞)、「統合でアジア版Googleとなるか」(BizFACT)などと報じている。

 日本では「NAVERまとめ」で知られているNAVERだが、人気カメラアプリの「SNOW」も開発、韓国では検索エンジンのシェア78.22%と、Googleの9.96%を大きく引き離す巨大IT企業だ。韓国の就職情報サイト「インクルート」による今年の調査では「大学生が働きたい企業NO.1」にランクインしている。

 元日経BP記者で、現在はフリーランス記者の井上理氏は「日本におけるヤフー以上の存在感がある。先進国の中でGoogle以外の検索エンジンがこれだけ使われているのは韓国だけではないか。また、NAVERが作ったサービスには芸能人もすぐに飛びつくし、何をやってもうまくいく」と説明する。

 そのNAVERを創業、一代で築き上げた人物が李海珍(イ・ヘジン)氏だ。「アジアで最も注目されている起業家25人」にも選ばれたこともあり、現在は同社のグローバル投資責任者(GIO)を務めている。李氏について井上氏は「韓国メディアにもほとんど登場せず、朝鮮日報でも10年くらい取材ができていない。韓国の記者たちの間でも、“本当に生きているのか”という噂が立つくらいの方だ」と話す。

 そんな李氏の取材に成功した数少ない記者の一人である井上氏は「LINEが上場する時に“自分の子どもであるLINEのためなら一肌脱ごう。日本のメディアでは色々な誤解が生まれている。それは私にしか払拭できないので、お応えします”ということでお会いして下さった。とにかく人格者で、ものすごく優しかった」と振り返る。

 韓国の中央日報によれば、李氏は日本に滞在して交渉の陣頭指揮を執ったといい、「李氏はNAVERについて“(Googleなど)帝国主義に対抗する企業と評価されたい”と話していた」「米国・中国の巨大ネット企業に対抗するためなら、いくらでも欧州・日本企業と手を握って協力するということ」と報じている。

 また、李氏は井上氏によるインタビューの中でも「LINEを本当に独立した大人、一人前の会社にしていくことがNAVERとLINE、お互いの発展のためにもいい」「米国の会社は統一した技術とサービスで世界を統一していく方向性。しかし、国ごとに変えていくような“多様性”が必要だ」といった趣旨の発言をしている。

 「これは3年前のインタビューだが、今でも全く同じことを考えていて、それがブレていないからこそ、今回のようなことが起きんだと思う。まず、このままではスマートフォンはAppleとGoogleが、検索はGoogleに世界が統一されてしまう。それは決して悪いことではないが、アジアのプレーヤーとして、それを看過していていいのか、という問題意識が彼にはある。文化はそれぞれの国で違うのに、統一されたサービスやグローバリズムのIT企業によって食われていくことへの危機感がある。そこに対する“多様性”として、アジアの企業が手を組んでいくべきだという考えだ。だから李さん自身はイグジットでお金を得るといった、損得やうま味で考えているわけではないだろう。ただ、顧客基盤は合わせても1億人規模だ。GAFAに対抗というレベルではない。それでも、今行動しなくていつするのか、という一歩を踏み出したという点は評価してもいいと思う」(井上氏)。

 また、李氏と食事をしたことがあるという、2ちゃんねる創設者のひろゆき(西村博之)氏は「理系でプログラミングができるので、どうシステムを作るか、事業をどう組み立てるか、ということを純粋にやっていくタイプの、まっとうな人だ。プロモーションで何かするとか、お金を配ってTwitterのフォロワーを増やすというようなタイプではない」と明かした。

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最終更新:2019/11/17(日) 16:32
AbemaTIMES

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