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クルマ、上級グレードから先に販売 なぜ? 輸入車/国産車に傾向の違い 正しい買い方は

11/17(日) 6:00配信

AUTOCAR JAPAN

上級グレードから発売 プレミアム車に多い

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)

新型車を発売する場合、海外のクルマは上級グレードから投入することがある。

【写真】各メーカー人気の上級グレード (103枚)

例えばポルシェの電気自動車となるタイカンは、パフォーマンスバッテリープラスを搭載するターボやターボSと呼ばれるグレードから販売を開始した。

また海外のクルマが日本に輸入される時も、上級グレードから開始することが多い。例えばBMW 3シリーズの場合、2019年3月から販売を開始したのは、320iスタンダード、320i Mスポーツ、330i Mスポーツであった。

320iスタンダードはベーシックなグレードだが、ほかの2種類はスポーティな上級のMスポーツだ。320dなどが加わったのはその後になる。

すべての車種が上級グレードから輸入を開始するわけではないが、結果的にそうなることが多い。

その一方でVW(フォルクスワーゲン)ゴルフは、近々次期型が発表されて日本にも2020年から輸入されるが、2019年10月1日になってクリーンディーゼルターボを搭載するTDIの追加販売を開始した。ディーゼルは日本では人気の高い大切なバリエーションだが、次期型に変わる直前に設定した。

なぜこのように不可解なモデル設定が行われるのか。

不可解なモデルを投入するさまざまな理由

日本車の多くは、すべてのグレードを同時に発売する。

マツダはマツダ3のスカイアクティブXを今でも発売しておらず、グレードによって発売時期に差が生じているが、このようなケースは日本車では少ない。

しかし輸入車の場合は、上級グレードなどから少しずつ輸入を開始して、時間を費やしながらバリエーションを充実させることが多い。

なぜこのような展開になるのか。ユーザーとしては、すべてのグレードの内容と価格がわからないと、欲しい仕様を決められない。

購入した後で「このグレード追加を待てば良かった」と後悔しても遅いからだ。少しずつグレードを増やしていく理由を、海外メーカーの日本法人に尋ねた。

「輸入車メーカーにはさまざまな戦略があって一概にいえませんが、世界的に販売するクルマの場合、さまざまな国に合わせた仕様を開発する必要があります。そうなると日本向けの全グレードを一気にはそろえられないのです」

「そこで段階的にグレードを充実させていきます。また新型車を発売した当初は、多くのお客様が上級グレードを希望します(この傾向は日本車も同じだ)。そのために上級グレードから輸入を開始していく事情もあるのです」

「プレミアムブランドの主力車種では、イメージリーダー的なグレードを訴求したいこともあるでしょう。その後、時間を経過すると価格が比較的安いベーシックなグレードも注目されるようになるから、バリエーションを増やして価格帯を拡大します」という。

VWゴルフのディーゼルのように、次期型が発売される直前に新しいエンジンを追加するのはどうなのだろう。

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最終更新:11/17(日) 7:39
AUTOCAR JAPAN

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