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医学誌で報告 「気持ち」が食事の摂取カロリーを左右する

11/18(月) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【役に立つオモシロ医学論文】

 糖尿病の治療においては、薬による血糖値のコントロール以外にも、食習慣の改善とその維持が重要ですが、日々の食事内容に配慮し続けることは容易ではありません。

 特にストレスなどの心理的要因は、その日の食事内容に変化をもたらす可能性が報告されています。

 しかし、これまでの研究データは被験者の自己報告に基づく調査が多く、研究結果の客観性については議論の余地がありました。

 そんな中、被験者の記憶に基づく情報ではなく、携帯情報端末を活用しリアルタイムに情報を収集したうえで、心理的ストレスと摂取カロリーの関連性を検討した研究論文が、日本心身医学会誌の2019年9月号に掲載されました。

 この研究では、糖尿病で大学病院を受診している日本人9人(年齢中央値49歳)が対象となっています。被験者には携帯情報端末を貸与し、心理的ストレスや飲食物に関する情報などを入力してもらいました。半年間にわたるデータの収集を行い、食事前5時間以内の心理的状態と、その後の摂取カロリーの関連性が検討されています。

 解析の結果、食事前の心理的ストレスが強いほど、昼食や夕食からの摂取エネルギー量が少ないという関連性が認められました。他方で、間食前の心理的ストレスが強いほど、間食からの摂取エネルギー量が多いという関連性が認められています。つまり、心理的ストレスは昼食や夕食の摂取量を減らし、間食の摂取量を増やす可能性が示されているのです。

 9例での研究結果が広く一般化できるかどうかについて議論の余地もありそうですが、心理的ストレスを日々ためないように生活することが、バランスの良い食習慣へつながるのかもしれません。

(青島周一/勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)

最終更新:11/18(月) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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