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生駒里奈&矢部昌暉らが果てない旅路の先に描く希望。舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』絶賛上演中!

2019/11/18(月) 15:28配信

M-ON!Press(エムオンプレス)

草凪みずほの大ヒット漫画『暁のヨナ』を原作とした舞台の第3弾『暁のヨナ~烽火の祈り編~』が、11月16日(土)からEXシアター六本木にて上演中だ。
謀反により父王を殺された高華王国の王女ヨナが護衛のハクと共に流浪の身となりながら、伝説の四龍の戦士たちと出会い、数々の試練を乗り越えるファンタジー。本作も、昨年上演された第2弾に引き続き、生駒里奈がヨナを演じ、矢部昌暉がハクを演じる。また、陳内 将が彼らのライバルのスウォンを、釣本 南が火の部族のテジュンを続投。脚本は早川康介、演出は大関 真と、こちらも前作から作品に携わる。そこに今作からのフレッシュなキャストも加わり、新鮮なカンパニーで物語を育んでゆく。
その舞台の初日前々日にゲネプロと囲み取材が行われた。

【画像】舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』ゲネプロ&囲み取材

取材・文・撮影 / 竹下力

たとえどんな困難が待っていようとも、希望だけは捨てない
前作、舞台『暁のヨナ~緋色の宿命編~』のレポートで書いたのは、女性がみな活き活きと躍動していることだった。それは今作でも変わらない。ただ、改めて思うのは、16歳の少女ヨナ(生駒里奈)が、やがてひとりの“女性”として変化していく過程を描きながらも、彼女と共に様々な人間の成長までもを巧みに織り込んだ、成長主題の作品であることだ。

前作はシーンを定点観測的に描いていたように感じたが、今作は映画でいえば“ロードムービー”、演劇でいえば“道行(みちゆき)”という手法に近いだろうか。スウォン(陳内 将)の謀反によって高華王国を追われた少女が、仲間と共に終わりなき旅をする。その行程で起こる事件をわかりやすく、流れるようなシーンの連続で構築。邂逅と別れ、そしてまた新たな出会い。旅先で出会う人間が交歓することで生まれる様々な感情の化学反応でヨナたちが少しずつ変貌を遂げていくことに趣を置いている。

前作では、幼馴染みのスウォンに反逆された、皇女のヨナと護衛の“高華の雷獣”と評判のハク(矢部昌暉)が国外に逃亡。高華王国に伝わるという神話の“緋龍王伝説”の話を聞き、ユンと共に白・青・緑・黄の“四龍の戦士”を探す旅に出て、キジャ、シンア、ジェハ、ゼノを仲間にし、阿波という町で悪徳のかぎりを尽くしている領主をやっつけるという話だった。

今作は、ヨナとハク、そして四龍たちが、ユン(熊谷魁人)の導きで火の部族が住む加淡村を訪れる話。その村は火の部族長であるスジン(武智健二)による圧政が行われており、村人は重税と食糧不足に苦しんでいた。そんな様子を見て、“暗黒龍とゆかいな腹へりたち”と名乗るヨナたちが、村を理不尽な暴力から開放していく。

一方で、新しく王位についたスウォンは、土の部族長であるグンテ(瀬戸祐介)に近づき、策略を巡らせていたが、その矢先、火の部族と戒帝国千州との戦いが始まろうとしていた。

その戦いに立ちはだかる大きな陰謀……ヨナたちの旅の行方とは。

まず、迫力のある殺陣が見どころだった。巨大な大刀を振り回すハク役の矢部昌暉は豪快だったし、シンアを演じる曽野舜太の身のこなしは素早く美しく、龍の爪で戦うキジャ役の塩崎太智の動きも、ジェハ役の山中柔太朗の足捌きも、華麗で見事。なにより、スウォンを演じる陳内 将の殺陣はいつ観ても抜き差しが早く、見栄も綺麗に決まっていて、惚れ惚れする。
※「塩崎太智」の「崎」は、たつさきが正式表記

前作でも強く感じたが、この舞台は脚本の早川康介と演出の大関 真の意図が、役者たちにしっかり伝わっている。カンパニーはまとまっていて、作品に必要なすべての要素が有機的に絡まり合って綻びがない。原作に忠実でありながら、舞台ならではのエピソードを入れた脚本と、ギャグを織り交ぜたスピーディーな演出は、物語の本筋の魅力を壊さない絶妙なバランスで成り立っている。

スタッフワークを最大限に活かす、役者の演技も見どころ満載だったが、特にハク役の矢部昌暉は、ヨナのために生きる芯の強い“男=漢”を熱演。前作では「役づくりに苦労した」とインタビューで語ってくれたけれど、そういった経験を経たからこそ、辿り着いた演技だろう。なにより、“旅モノ”に魅力の、ちょっとした気持ちの揺れ動きで生まれるセンチメンタルな感情表現が情感たっぷりだったし、子供っぽいもどかしい仕草も似合っていた。1年前よりもはるかに役者としてたくましく成長した矢部の姿が垣間見えて頼もしく感じた。

その対極をなすのがスウォン役の陳内 将だ。どこかに影があり、ナヨナヨした仕草とは対照的に、様々な策略を巡らせながら国を存続させていく。ひとりの“大人”として屹立した、堂に入った芝居を見せた。ヨナとハクとの三角関係を描いた前作から今作では3人が交わることがないまま物語が進むが、彼らが邂逅し、どこかで想いがつながり合っていると確認し合うわずか数秒のシーンの、陣内の立ち姿は息を飲むほど緊張感があって美しかった。

それ以外にも釣本 南が演じた、思い悩んで沈み込むテジュンが絶望の淵から這い上がって、人間として再生を遂げて力強く生きていく姿は感動的だった。

そしてヨナ役の生駒里奈は、前作では少女から“女性”に変わっていく様を丁寧に演じていたが、今作ではそこに強さが備わっていた。国の再建に意欲をみせ、武器を手に男たちに発破をかける姿はなんとも頼もしい。インタビューで「ヨナはまっすぐ」と評してくれたけれど、自分の想いにストレートに生きて、人を鼓舞するポジティブさに満ちたヨナを爽快に演じきる彼女からは自信のようなものも滲んでいるように感じられた。さらに、彼女の美しい“ダンス=舞”は、前作では“扇”を使って優雅に舞っていたところを今作は“刀”を使って力強く踊っていたところにもヨナの心が強くなっていく様を証明していた。表情もより凛として、殺陣も見応えを増し、彼女がこれからどんな俳優になっていくのか楽しみだ。

“旅モノ”の果てにゴールはない。だからこそ魅惑的な物語になる。続きは観客の想像力に任されているからだ。しかし、どこか郷愁を誘う“旅モノ”の感覚は、ヨナたちの旅には見当たらない。たとえどんな困難が待っていようとも、希望だけは捨てないという前向きなヴァイヴに満ちて、観る者を勇気づけてくれるからだ。彼女たちの冒険とも言うべき旅路の先、向かう物語も気になるところ。

私が役者を続けている理由は、お客様に楽しんでいただくこと
ゲネプロの前に、囲み取材が行われ、生駒里奈、矢部昌暉(DISH//)、塩崎太智(M!LK)、曽野舜太(M!LK)、山中柔太朗(M!LK)、堀 海登、熊谷魁人、陳内 将が登壇した。

まずはそれぞれの役の見どころを尋ねられ、生駒里奈は「私は前作に引き続き、ヨナを務めますが、今作では彼女がどのように高華王国を守るのか、そして様々な人々との出会いを通じて成長していく姿を見ていただきたいと思います」とにこやかにコメント。

矢部昌暉(DISH//)は「僕も引き続きハクを演じますが、前作は四龍を仲間にしようとする物語だったので、ひとりで姫を守って戦うシーンが多かったのですが、今作では戦いだけでなく、ハクの人間らしい部分が見せられると思います」と力強く語ってくれた。

前作に続きスウォン 役を演じる陳内 将は「今回はヨナご一行の外にいるシーンが多いので、稽古中からずっと寂しい想いをしていました(笑)。ただ、一行がどんどん成長していく姿が見られるので楽しみにしてください。スウォンは、僕に持っていないものを表現しないといけない役で、陣内という存在を消すことに必死でした」と役づくりの苦労を述べた。

キジャ 役の塩崎太智(M!LK)は「ヨナ一行の強い結束力が描かれていますし、プライベートでも楽しく稽古ができて、僕たちの仲の良さを観ていただければ嬉しいです」と話し、シンア 役の曽野舜太(M!LK)は「今回から出演させていただきますが、シンアの無口で優しいところや、彼は目に力を宿していて、ヨナを守るためにその力を使うときの感情や、天然ぶり、可愛らしさとカッコよさが混ざっているところに注目してくだい」と続ける。

ジェハ 役の山中柔太朗(M!LK)は「僕が演じるジェハはお兄さんなので年上の優しさや、ふざけているシーンが見どころです。殺陣も足を使ってたくさん身体を動かしましたので、注目してください」と語った。

ゼノ 役の堀 海登は「ゼノは無邪気なキャラクターですが、ときどき発する言葉が、ヨナやハクの気持ちを動かす重要なキャラクターです」と役どころを説明、ユン 役の熊谷魁人は「ユンは“天才美少年”と自称していて、美少年ぶりが発揮されているシーンがありますので楽しみにしてください」とアピールした。

最後に生駒が「私が役者を続けている理由は、お客様に楽しんでいただくことなので、ジェットコースターに乗ったような気分にさせたいと思います。はるばる遠くから足を運んでくれたり、時間をつくってくださる皆さまに感謝して、カンパニー一同、劇場で待っていますので、気をつけてお越しください」と挨拶。矢部も「前作から、そして今作から登場するキャスト一丸となって、作品をつくり上げてきました。みんな仲が良くて、息の合った芝居をしたいと思いますので、楽しみにしてください」と締め括り、囲み取材は終了した。

公演は11月23日(土)までEXシアター六本木にて上演される。

舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』
2019年11月16日(土)~11月23日(土)EXシアター六本木

原作:草凪みずほ(白泉社『花とゆめ』連載中)
脚本:早川康介
演出:大関 真

出演:
ヨナ 役:生駒里奈
ハク 役:矢部昌暉(DISH//)
キジャ 役:塩崎太智(M!LK)
シンア 役:曽野舜太(M!LK)
ジェハ 役:山中柔太朗(M!LK)
ゼノ 役:堀海 登
ユン 役:熊谷魁人
キョウガ 役:山田ジェームス武
テジュン 役:釣本 南
グンテ 役:瀬戸祐介
ユウノ 役:本西彩希帆(劇団4ドル50セント)
スジン 役:武智健二
ハザラ 役:寿里
スウォン 役:陳内 将

制作:テレビ朝日ミュージック
企画協力:白泉社
主催:舞台「暁のヨナ」制作委員会

オフィシャルサイト
http://yona-stage.jp/

オフィシャルTwitter(@yona_stage)
https://twitter.com/yona_stage

(c)草凪みずほ・白泉社/舞台『暁のヨナ』製作委員会

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最終更新:2019/11/18(月) 15:28
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