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世界年金格付け、日本は最低ランク。特に持続性が足を引っ張る結果に

11/18(月) 11:50配信

THE PAGE

 国際的な比較調査で日本の公的年金の格付けが、韓国や中国、アルゼンチンなどと並んで世界最低ランクであることが明らかとなりました。年金制度の健全性はその国の経済力に大きく依存する一方、給付を増やすと持続性が下がり、持続性を優先すると給付が減り徴収が増えるという関係にあります。日本の公的年金はどのようなバランスを目指すべきなのでしょうか。

米コンサル会社が37カ国を調査

 米国のコンサルティング会社マーサーは、世界各国の年金を評価した「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング」の2019年度の結果を発表しました。このランキングは、年金が十分に支払われているか、年金制度に持続性があるか、年金制度がしっかりしているか、という主に3つの観点で各国の年金を評価したもので、37カ国が調査対象です。

 それによると、最高ランクのAに分類されたのはオランダとデンマークの2カ国でした。次のBプラスにはオーストラリアが、Bにはカナダやドイツなどが入っています。

 Aランクの2カ国は、3項目すべてで高得点となっており、給付水準と持続性の両立に成功しています。OECDの年金の所得代替率(現役の年収の何%を年金としてもらえるか)の比較調査でも、両国はやはりトップクラスでした。

 一方、日本は最低ランクのDにカテゴライズされています(Eは該当国なし)。日本は各項目で点数があまり高くありませんが、特に持続性の項目の点数が著しく低く、これが全体の順位を大きく押し下げています。日本の年金財政が極度に悪化しており、その持続性に問題があることは、すでに日本人にとっての共通認識となっていますから、この調査結果も現状を追認したものといってよいでしょう。

最高ランク2国は「民間の力」をうまく活用

 オランダとデンマークの年金制度は、公的年金に加えて、民間が提供する年金についても加入義務が課されており、公的年金と民間年金を併用する形になっています。民間の金融機関が運営する年金商品は、一般的に政府が運用するものよりも成績が良好ですから、両国はうまく民間の力を使うことで、高い年金給付額と持続性の両方を達成しているようです。

 一方、ドイツの年金制度は日本とよく似ているといわれていますが、ドイツはBランクとなっており、日本よりもはるかに高いカテゴリーに分類されています。ドイツでも高齢化に伴い、年金減額が議論されていますが、何よりドイツは豊かな経済大国ですから、年金財政は日本と比較するとかなり良好です。日本は給付水準を下げて財政を健全化するとともに、個人による資産形成を重視していく必要がありそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11/18(月) 11:50
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