ここから本文です

子供たちを苦しめた、初代『マクロス』の放送時間 ロボットアニメに新たなカルチャー

2019/11/18(月) 19:30配信

マグミクス

リン・ミンメイ、「板野サーカス」 『マクロス』が生み出した文化の数々

 作品の内容も非常に斬新でした。特に作中に登場するアイドル、リン・ミンメイは声と歌唱を担当した飯島真理さんの実力の高さもあいまって、アニメ作品という枠を飛び越えた存在感と人気を獲得しました。ミンメイの曲だと筆者は『私の彼はパイロット』が特にお気に入りです。

 劇場版『超時空要塞マクロス~愛・おぼえていますか~』上映の際には大手ファミリーレストランチェーン「すかいら~く(現:ガスト)」が当時としては極めて珍しいコラボCM「味、おぼえています!」を放送し、メディアミックスの先駆けにもなりました。

『マクロス』がもたらした新たな文化は他にもあります。天才アニメーター、板野一郎氏が描いたミサイルの機動「板野サーカス」は多くの視聴者をとりこにし、今では『マクロス』シリーズ以外でもしばしば見ることが出来る定番の演出となっています。

 子供向けとされていたアニメに「三角関係」を持ち込んだのも、大いなる挑戦だったと言えるでしょう。当初は「おばさん」呼ばわりされていた早瀬未沙(はやせ・みさ/CV:土井美加)が主人公の一条輝(いちじょう・ひかる/CV:故・長谷有洋)とくっついたのには驚きました。TV版27話「愛は流れる」のラストで降下してくるマクロスを見つけたときのふたりの表情は幸せそのもの。あんな顔をされたら、ミンメイが入り込む隙なんてありません。

 また「デストロイド」と名付けられた味方側の二足歩行兵器のロボットにさまざまなシリーズを設けたのも特徴的でした。トマホーク、ディフェンダー、ファランクス、スパルタン、そしてモンスターたちデストロイドは基本的にはやられ役でしたが、戦艦「マクロス」が使用する大技「ダイダロス・アタック」の際には強力な火力で敵艦を内側から粉砕するなど随所に活躍が見られました。

 初代『マクロス』の放送から37年が経ちましたが、今でもTVシリーズで『7』『F』『Δ』、OVAで『II』『ゼロ』『プラス』が作られるなど、存在感を見せ続けています。果たして次はどんなマクロス、そしてバルキリーを見ることができるのか、楽しみはいつまでも止まりません。

早川清一朗

2/2ページ

最終更新:2019/11/23(土) 11:19
マグミクス

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事