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UACJなど4社、服薬管理システムで共同研究。「開封検知アルミ箔」実用化へ

11/18(月) 6:07配信

鉄鋼新聞

 UACJ(社長・石原美幸氏)は、新規開発した医薬品の開封を検知する回路印刷アルミ箔の実用化に乗り出す。UACJとアルミ箔子会社のUACJ製箔、ソフトウェア大手SAPジャパン、医療専門家クラウドなどを手掛けるドクターズの4社は15日、開封検知付きアルミ箔を使用した服薬管理システムの共同研究を開始したと発表した。近年課題となっている残薬の増加などによる医療費の増大に対し、服薬管理の観点から改善を狙う。すでに医療機関などで実証試験を開始しており、22年の新システム実用化を目指す。
 開封検知付きアルミ箔は、医薬品包装用アルミ加工箔(PTP箔)に絶縁層と導電インキを用いた回路印刷アルミ箔を張り合わせることで造り上げた新製品。R&Dセンターが約2年の開発期間を経て試作したもの。アルミ箔に電気回路を印刷する国内初の技術だが、生産においてはUACJ製箔の滋賀製造所や伊勢崎製造所の既存設備で造ることができる。コスト面については「量産できれば通常のPTP箔レベルに抑えられる」(渡邉貴道UACJR&Dセンター第五開発部箔製品開発室室長)という。
 服薬管理システムはアルミ箔が破れたことを通信デバイスが検知し、専用のスマートフォンアプリなどを通じて担当医師に通知するもの。院内外の患者の服薬状況を医師がタイムリーに管理できるため、薬の飲みすぎや飲み忘れを防ぐことが可能になる。
 UACJとUACJ製箔が回路印刷箔の開発と製造を担うほか、データシステムのソフトウェアはSAPジャパンが提供し、ドクターズは実証試験フィールドの提供と医療者の意見のフィードバックを担当する。このほど開始した実証実験では、開封検知付きアルミ箔の硬さや触感などを観察し、来年半ばから始まる2次実証試験では医療、看護、介護、調剤などの数十の機関に新システムを紹介。さらに医薬品包装を扱う医薬品メーカーや医療現場で服薬管理を行う病院や調剤薬局などへアプローチし、服薬管理システムの社会的価値などを提案していく考え。

最終更新:11/18(月) 6:07
鉄鋼新聞

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