ここから本文です

『ゾイドワイルド』の原点となるTVアニメ『ゾイドワイルドZERO』。加戸誉夫監督が今作でやりたかったこととは?「前作との関連がある予定でいます」【インタビュー前編】

11/18(月) 21:00配信

超!アニメディア

 『ゾイドワイルド』放送終了から約3か月。新たな『ゾイド』の世界を描く『ゾイドワイルドZERO』。現在発売中のアニメディア11月号では、1999年から放送された『ゾイド』や『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』も手掛けた加戸誉夫監督のインタビューを掲載中。「超!アニメディア」では、本誌に入らなかった部分を含めたロング版を紹介。今回は前編をお届けする。

――まず『ゾイドワイルドZERO』の「ZERO」の意味とはなんですか?

『ゾイドワイルド』の原点という意味です。前作との関連がある予定でいますので、世界観として「つながっていたんだ」と思っていただければと思います。

――作品の魅力はどんなところにあると思われますか?

 よく動いている3DCGでしょうか。また、昔のTVシリーズ『ゾイド』 (1999~2000)と『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』 (2001)でも担当していただいた坂さき忠さんにキャラクターデザインをお願いしました。かなりいい感じになっていると思います。また、昔のTVシリーズを蹈襲したような、厚みのあるストーリー展開も期待してください。

――昔のTVシリーズの舞台だった「惑星Zi」が登場することに驚きました。

 どうしたら、アニメだけでなくタカラトミーから発売されている玩具も含めた「これまでの『ゾイド』」を活かせるのかを検討し、すべての『ゾイド』を網羅するような気持ちで制作しています。物語の大きな展開は、僕とメインライターの荒木憲一さんのふたりでいろいろ意見を出し合って考えたものです。僕はアイデアを出すだけですが、それをうまく荒木さんがまとめてくださいました。

――監督が今作でやりたかったこととは?

 最初に考えていたのは「玩具のコンセプトはすべて入れたい」ということ。たとえば、現在の『ゾイドワイルド』の玩具は「ゾイドの化石を発掘して復元する」というコンセプトなので、物語でもそれを描こう。また、前作の『ゾイドワイルド』の舞台が地球なので、どうやってゾイドが地球に来たのかも含めて描こう、ということです。

――映像化するうえで苦労されている点は?

 惑星Ziの人間は、移動手段に自動車ではなくゾイドを選ぶなど、文化の基本としてゾイドを使う思考になっている種族。その文化を描くには「彼らがゾイドを利用するのはなぜか?」という理由を考えなくてはいけません。それがスタッフには伝わりづらいですね。本当に見せたいことは、現代の都市が遺跡となってしまった未来の地球を舞台に、地球生まれの惑星Ziの末裔である主人公たちがゾイドをちゃんと使って生きている姿です。一番注力しているのは、主人公たちがゾイドをどうやって使っているか、ゾイドがどうやって使われているのか。そこを観てもらいたいですね。

――1話では、レオたちは運搬、帝国軍は兵器としてゾイドを使っていますね。

 帝国も共和国も、自分たちのテリトリーを広げるために、ゾイドを使っています。本作では、共和国が先に地球に到着し、後から帝国が地球に来た設定になっています。先にエリアを広げている共和国に追いつこうとする帝国は、軍が主導する社会ではないのですが、後追いで領地を広げるために、軍備・武器の開発を進め、軍事的な力としてゾイドを利用しています。レオや共和国が使うゾイドは普通に目が出ていますが、帝国のゾイドは武器を付けたときの負担軽減と制御しやすくするための装置「ゾイドオペレートバイザー」で目を隠しています。

――映像的に苦心しているのはどんなことですか?

 スタッフが苦労しているのは3Dですが、影のつけ方などを2Dの手書きアニメ的に処理しているところ。あえてそうしているのは、3Dっぽく見せたくないこともありますが、2Dで描かれるキャラクターと共存しやすいようにするため。それは、昔のTVシリーズのときも大命題としてあったものです。でも、当時と今ではコンピュータの性能がまるで違います。当時は処理作業に一晩かかっていましたが、今では10分で終了してしまいます。結果がすぐに見られるのは、トライアンドエラーをやりやすいので助かります。

――1話で手応えを感じたところは?

 ゾイドの存在感をちゃんと見せられたかなと思います。ゾイドが動いているシーンで、重量感や世界観のなかにゾイドがどのように存在するかの描画はうまくいったと思います。
でも、1話は謎だらけなので、2話以降を観ていただければ「そういうことか!」という発見があると思います。

――キャラクターの紹介をお願いします。まずレオから。

 応用力のある子。自分の置かれた環境のなかで、どんなことをすればどんな結果が得られるのかを考えることができる。それが彼の得意なゾイドの強化・改造にも通じると思います。また、王道の「ボーイ・ミーツ・ガール」の物語ですから、サリーとの交流を観ていれば、彼の人間性も見えてくるでしょう。

――では、そのサリーは?

 サリーを描くポイントは、とにかくかわいらしく。サリーは、祖父と一緒にゾイドの研究をしていたことから、ゾイドのことをよく知っている子。レオがゾイドに装備を追加するときには彼女がアドバイスすることもあります。彼女が持っている謎のペンダントは、(1話で描かれたように)ゾイドを直接的に進化させる力を持っています。ただし、祖父に託されたもので、彼女自身は内容の半分ほどしかわかっていません。話が進むにつれて、彼女にもその内容がわかっていきます。

後編に続く

(C)TOMY/ZW製作委員会・テレビ東京

草刈勤

最終更新:11/18(月) 21:00
超!アニメディア

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事