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国宝・山鳥毛を備前焼で再現 森本さん、大きさや刃文忠実に

11/18(月) 23:20配信

山陽新聞デジタル

 瀬戸内市が購入を計画する国宝の備前刀「太刀 無銘一文字(山鳥毛(さんちょうもう))」を、備前焼作家森本直之さん(48)=備前市=が備前焼で再現した。大きさ、刃文を忠実に表した作品は、“里帰り”の実現を願って22日、黒住教(岡山市北区尾上)に奉納。後日、黒住教宝物館でお披露目される。

 山鳥毛は備前刀の大流派・福岡一文字派の最高傑作と評される鎌倉時代中期の名刀で、戦国武将上杉謙信が愛用した。刃長は79・5センチで、山鳥の羽毛を連想させる変化に富んだ刃文が特徴だ。

 森本さんは5年前から刀の置物作りに凝り、山鳥毛が売却されると知り再現に着手した。寄託先の県立博物館で鑑賞し、写しや実物の画像を取り寄せ研究。昨年3本できたが刃長が実物より長く、ひび割れが生じたことから今年も挑戦した。

 制作では数種類の備前の土を混ぜ合わせて滑らかで鋼色に近い粘土を用意。焼成すると縮むため、引き延ばした粘土に実寸より大きめの木型を当ててかたどりし、切先から持ち手部分まで丁寧にかんなで削り出し、刃文は彫り込んだ上から白土を埋めた。窯焚(た)きでは熱で反り返らないよう陶板で押さえつけるなど工夫を凝らした。

 完成した今作は、刃長や反り具合は実物とほぼ同じで納得の仕上がりに。森本さんは「素晴らしい刀を地元に残したい。購入機運も高まっており、あらためて注目されるきっかけになれば」と話す。

 瀬戸内市が刀購入(5億円)に向け募る寄付は14日現在、約3億3800万円が集まっている。

最終更新:11/18(月) 23:45
山陽新聞デジタル

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