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ソフト上野271球V「余裕あった」東京五輪会場で北京の再現

11/18(月) 12:46配信

西日本スポーツ

 ◆ソフトボール女子日本リーグ決勝 ホンダ0-1ビックカメラ高崎(17日・横浜スタジアム)

【写真】金メダルを手に笑顔で仲間と喜ぶビックカメラ高崎・上野

 横浜で「上野の271球」-ソフトボール女子の日本リーグは17日、来夏の東京五輪の競技会場となる横浜スタジアムで3位決定戦と決勝を行い、ビックカメラ高崎が決勝でホンダを1-0で破り、2年ぶり12度目の優勝を果たした。日本のエース上野由岐子(37)=福岡市出身=が2試合計271球を投げきり、トヨタ自動車との3位決定戦で1失点完投。決勝では完封勝利を飾った。

 東京五輪の舞台で、上野が2日間計413球を投げて金メダルを呼んだ11年前の北京五輪を思い起こさせる熱投を演じた。1点リードで迎えた決勝の7回2死一塁。この日の271球目となる113キロの直球で三振。1日2試合を投げ抜き、ビックカメラ高崎を王座奪還に導いた。骨折など苦難続きだった2019年。「終わり良ければ、全て良し」。歓喜の輪の中心で喜びをかみしめた。

■1時間後再登板

 トヨタ自動車との3位決定戦では、米国のエース、アボットと投げ合った。被安打6、1失点で143球完投勝利。直後に岩渕有美監督から決勝の先発を告げられ、わずか1時間後、再びマウンドに上がった。

 チームはホンダに対し、16日の準決勝で若手の継投で臨んで敗れた。上野にとっては今季初対戦の相手。110キロ台中盤の真っすぐに、緩い変化球も巧みに交え、被安打4、12奪三振で完封勝利を飾った。

 2試合計14イニングで三者凡退は3回だけ。制球に苦しんだが、球には切れがあり「余裕があった」という。走者を背負いながらも「焦らないで」などと自分に言い聞かせてリズムを保ち、要所を締めた。当然、五輪を見据えてマウンドの状態や球場の雰囲気も確認。「硬いマウンド。球数を投げた時の体の変化を試せた。いい経験ができた」とうなずいた。

 4月末のリーグ戦中に打球を受けて下顎(かがく)骨を骨折。手術を受け、8月末の代表戦で実戦復帰した。「こんなに投げなかった1年はなかった」。体重は5キロほど減り、体の張りなども全てなくなったという。その間に「自分をリセットした」。調整法や練習の取り組み方も考え直し、最後は1日2完投で完全復活を印象づけた。

 あの北京以来となる五輪が迫っている。「喜びは一瞬。その一瞬のために365日努力している。それがアスリート」。来年7月28日。同じ横浜での決勝で、最高の「一瞬」に出合う。 (伊藤瀬里加)

西日本スポーツ

最終更新:11/18(月) 12:46
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