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交通安全協会、会員4割減 啓発活動予算不足に 免許更新時、会費を任意徴収 佐賀

11/18(月) 11:30配信

佐賀新聞

 佐賀県内の交通安全協会への加入率が下降し続けている。1998年度に91・6%だったのが2018年度は53・0%と、この20年で4割減となっている。加入は任意だが、若い世代を中心に協力拒否が広がっており、会費収入減で各地区での啓発活動などにも影を落とし始めている。

 県協会は1948年に設立。各警察署や幹部派出所単位に地区協会があり、県協会と15の地区協会で交通事故抑止へ広報、啓発活動などに取り組んでいる。地区協会での活動資金はすべて会費収入で賄っており、運転免許の更新・新規登録時などに免許所有者に加入を呼び掛け、年500円を徴収している。

 加入率は、98年度までは90%台で推移していたが、以降下がり続け、2011年度には57・6%と6割を下回り、18年度は53・0%と5割のラインに迫る。

 加入率が比較的高い高齢者で免許の自主返納が増加しているほか、「協会の活動内容などをよく知らない若い世代で加入を断るケースが増えている」と県協会。免許更新時に依頼をするため、以前は有効期限に合わせて3年分や5年分を支払うケースが多かったが、近年は負担増を敬遠して1年分にする人も増えたという。

 地区協会では、県警から窓口での免許更新事務などの業務を委託されているほか、交通安全県民運動での広報車による啓発活動、通学路での看板の設置、小学生を対象にした交通安全教室などを行っている。

 加入率下降による会費収入減は地区協会の運営を直撃。佐賀北地区協会では、これまで年に1回、地区内の小中学校、警察などとの情報交換の場として委員会を開いていたが、財政上の理由で本年度は中止したという。同協会は「別の方法で情報共有の場を設けるなど、活動方法を変える時期にきている」と話す。

 免許新規登録時に加入しなかったという佐賀大1年生(19)は「免許登録時に初めて協会に加入する仕組みを知った。その場だけの説明では(協会の活動や意義を)理解できず加入しなかった」、佐賀市内の男性(70)は「任意だから昔から払わないことが当たり前になっている」と話す。

 加入のメリットを感じられない人が多いことは県協会側も認識しており、「協力会費は任意での徴収で、交通安全の取り組みに対して十分に理解してもらわないと協力は得られない」と危機感を示す。今後の活動については「一人でも多くの人に活動を理解してもらえるよう、県や市町と協力しながら地道に活動を続けていくしかない」としている。

最終更新:11/19(火) 9:33
佐賀新聞

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