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【東京五輪マラソン】混迷解消のために「東京五輪組織委員会札幌支部」誕生へ

11/19(火) 16:33配信

東スポWeb

 誰もが耳を疑った2020年東京五輪マラソン・競歩会場の「札幌移転」発表から約1か月が経過した。ようやく発着点が大通公園(札幌市中央区)で固まりつつあるが、正式決定はまだ先だ。コース、日程、開始時刻、チケット…と課題を挙げればきりがない。そうした中で、ここへきて“新組織”が誕生しようとしている。その名も「東京五輪組織委員会札幌支部」なるものだ。どういうことか?

 名称だけ見ると、いったいどこで五輪をやるのか?と、混乱しそうだが…。東京・中央区晴海を本拠にする大会組織委員会は札幌移転での課題を解決すべく、新たに札幌支部を創設する。

 突然の発表以来、組織委と密に連携を取ってきた札幌市スポーツ局国際大会担当部は「大事なのは組織委員会との協力態勢。今、札幌に地域支部をつくる話があるんです」と明かした。急ピッチに事務所となる不動産を探し、札幌案件を本格的に扱う拠点を構えるという。

 決めるべき議題は無数にある。組織委、札幌市、北海道の3者による18日の実務者会議ではマラソン・競歩の発着点を大通公園とする案が合意に至ったが、前述の担当者は「正確に言うと国際陸上競技連盟の承認がないとダメ。まだ三者三様の意見があり、大通公園の発着案は提案レベルであって確定ではない。我々もそうクギを刺されています」と本紙に語った。

 実際、大通公園を出発し、さっぽろテレビ塔やJR札幌駅付近、北海道大キャンパスを通って中心部に戻るコースを提案する組織委に対し、国際陸連は沿道での観戦のしやすさや医師の効率的な配置の観点から、よりコンパクトな複数周回案を要望。この隔たりをどう埋めるかが焦点となる。

 一方、日程とスタート時刻について、日本陸上競技連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)は「さいたま国際マラソン」の会見(18日)で、日本陸連を通して複数の要望を提示したといい「やっぱり日本人は暑いほうが得意。あまり(スタート時刻が)遅くなると(東京に)帰れなくなっちゃうけど、多少は暑い中でやってもらいたい」。さらには五輪男子マラソン伝統の最終日開催も譲らない。「昔は僕らも福岡で(レースが)終わってすぐに帰ってますから。全然、大丈夫。ドーピング(検査)の人が一緒についていけばいい」と、あくまで最終日の新国立競技場(東京・新宿区)での表彰式にこだわった。

 ただ、瀬古氏は日本陸連の事務局長に意見を伝えたというが「要望がどこへ伝わるのかは分からない」とポツリ。先月には強化委員会が集めた選手や監督の意見を、日本陸連内部の認識のズレによって調整委に届けられない人為的なミスが発生。また、日々更新される情報についても「僕のところに全く伝わってこない。いつも僕はネットで(情報を)見ているからね」とボヤく。

 11月中に開かれる実務者会議、12月4日の国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で次なる大きな進展がありそうだが、複数組織が複雑に入り組むだけに混迷は避けられない。新たに設置される札幌支部は救世主になれるのか、注目が集まる。

最終更新:11/19(火) 16:36
東スポWeb

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