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「富岳」プロトタイプ、スパコン消費電力性能で世界1位

11/19(火) 9:16配信

EE Times Japan

 富士通は2019年11月18日、同社と理化学研究所が共同で開発を進めるスーパーコンピュータ「富岳」のプロトタイプが、スパコンの消費電力性能を示すランキング「Green500」で世界1位を獲得した、と発表した。

 同日、米国で開催されているハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する国際会議「SC19」(2019年11月17~22日)で発表された。Green500は、世界中のコンピュータシステムを計算処理速度の速い順に上位500位までランク付けするプロジェクト「TOP500」にランクインしたスーパーコンピュータの中から、さらに、少ない消費電力で効率的に計算できた順にランク付けしたものという。

 Green500で世界1位を獲得したのは、「富岳」のプロトタイプとして富士通が製造し、沼津工場に設置したもの。富士通が世界で初めて開発したArm SVE(Scalable Vector Extension)命令をサポートしたCPU「A64FX」を768個搭載している。今回、性能測定でピーク性能の2.3593PFLOPSに対し、連立一次方程式を解く計算速度(LINPACK/TOP500リストを作成するために用いるベンチマークプログラム)で1.9995PFLOPS、消費電力1W当たりの性能で16.876GFLOPS/Wを達成し、世界トップの消費電力性能を持つことを実証したという。

 同社の理事、新庄直樹氏は、「今回の受賞は、『富岳』の3つの大きな開発目標である、高いアプリケーション性能、省電力、使い勝手の良さのうち、省電力について世界一のレベルを達成することができたことを意味する。また、『富岳』はGPUなどのアクセラレータを用いない、さまざまなアプリケーションを処理することが可能である汎用CPUのみを搭載したシステムだ。つまり、今回のランキングにおいて『富岳』の開発技術は、アクセラレータを用いた他システムを上回る消費電力性能を持ち、かつ、汎用CPUのみの他システムと比較して約3分の1の電力で処理を行える省電力なシステムであることが実証された。これは、当社が長年CPUを開発してきた技術、ノウハウの蓄積と、設計の初期段階から性能と消費電力を意識した徹底的な最適化の取り組みが可能にしたものだ」とコメントしている。

EE Times Japan

最終更新:11/19(火) 9:16
EE Times Japan

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