ここから本文です

来年から年収850万円超で所得税増税 消費にはさらに逆風?

11/19(火) 11:40配信

THE PAGE

 消費税が増税されたばかりですが、2020年からはさらに所得税が増税になります。主な対象者は年収850万円超の人ですが、消費にはさらに逆風が吹きそうです。

「基礎控除」と「給与所得控除」の制度変更

 サラリーマン(給与所得者)の所得税は、年間の所得に対して一定税率が課せられる仕組みですが、給料として受け取った金額のすべてが課税対象となるわけではありません。年金や医療の保険料については社会保険料控除として金額から差し引かれますし、扶養する配偶者がいる場合には配偶者控除も適用されます。このほかにも、一律に38万円を無条件に差し引く基礎控除や、必要経費としての性質を持つ給与所得控除などがあり、これらを控除した金額に対して所得税が課税されます。

 現在、基礎控除の金額は年間38万円と、所得の多寡にかかわらず一定金額になっています。一方、給与所得控除については収入額に応じて金額が決まる仕組みです。

 2020年から制度が変更になるのは基礎控除と給与所得控除です。基礎控除は金額が10万円増やされ年間48万円を控除することができるようになりますから、この部分については減税となります。一方、給与所得控除については、現状は最大220万円まで控除できますが、この金額が25万円引き下げられ195万円までとなります。また、年収に関係なく、給与所得の控除額が一律で10万円引き下げられることになりました。給与所得控除については基本的に増税ということになります。

 増税と減税が同時に行われるわけですが、年収850万円を境に損得が決まりそうです。年収850万円以下の人は、基礎控除増額による減税分と給与所得控除の引き下げによる増税分が相殺されますから、実質的に変化はありません。しかし850万円超の場合には、上限設定によって減税の効果が薄れてきますから、増税になる人が多いでしょう。

 例えば年収が1000万円の人は、現在、基礎控除38万円と給与所得控除が220万円の合計258万円を控除することができます。しかし2020年以降には、障害者や年齢23歳未満の扶養親族がいるなど一定の条件を満たした人以外は、基礎控除48万円と給与所得控除195万円を合計した243万円しか控除できません。したがって改正前との比較では15万円ほど課税所得が増えることになります。その他の控除は人によって異なるので最終的な税率も変わってきますが、課税所得が695万円超、900万円以下だった場合には3万5000円ほどの増税となります。

 それほど大きな金額ではありませんが、3万5000円あればそれなりの買い物ができますから、やはり消費にはマイナスの影響が及ぶでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11/19(火) 11:40
THE PAGE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

あわせて読みたい