ここから本文です

会社員の5人に1人が加入「企業型確定拠出年金」の実態 中小企業に普及しない理由と解決策

11/19(火) 20:01配信

マネーの達人

DC加入は会社員の5人に1人

「企業型確定拠出年金(以下DC)」の加入年齢を70歳まで引き上げが検討されています。

2001年に制度発足したDCの加入者は2019年7月に721万人と、会社員の5人に1人が加入する制度となりました。

実施事業所も3万4,062社となり「個人型確定拠出年金(iDeCo)」と共に、私的年金の中核として定着しつつあるようです。

*厚生労働省・確定拠出年金施行状況 令和元年8月31日現在

■気になる数字
加入年齢が70歳まで引き上げられることにより、加入の拡大と同時に老後資産の増加が見込めるのは歓迎すべきことですが、一方でどうしても気になる数字があります。

厚生年金適用事業所数約235万社を分母とすると、DC導入企業3万4,062社は全体の1.4%でしかありません。

*日本年金機構の主要統計110:令和元年5月

「企業型確定拠出年金」は厚生年金適用事業所であれば、全ての事業所が規模に関わりなく導入できる制度で、厚生年金に加入している役員と従業員が加入者となれます。

会社員の20%がDC加入者なのに対し、DC導入事業所は率にすると1.4%です。

この数字が示すのは、DCは多くの従業員を抱える企業が採用している制度とも言えます。

全事業所の数からいえば98%はDCのない事業所です。

従業員数99名以下の事業所の普及率は1%未満という数字もあります。

手厚い税制優遇で国が推奨する制度でありながら、事業所の規模により導入割合に大きな差があるままに、加入期間が延長されることに、制度上問題はないのだろうかと危惧します。

中小の企業へDCが普及しない理由

第1は、DCの担い手である運営管理機関(DC引受け金融機関)が、普及促進に積極的ではありません。

引受け金融機関にとってDCは利益の出るうま味のあるものではなく、少人数の事業所ではコスト倒れになりかねません。

必然的に小規模の事業所には、DCの正確な情報やメリットが伝わりにくいのが実状のようです。

第2は、「企業型確定拠出年金」運用の問題です。

「DCの運用は株式投資によるもので、危険だ。」、「うちの従業員には無理。」、「かつての厚生年金基金のように負債を抱えたら。」等々です。

第3は、社会保険料の負担だけでも大変なのに、これ以上余裕がない。

「DCはコストを負担できる大企業のもの。」という費用の問題です。

では、以上の3つの課題に対して解決策はないものでしょうか。

1/3ページ

最終更新:11/19(火) 20:01
マネーの達人

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事