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ダイエットとリバウンド 40kg減量して学んだ戦い方「週150分の壁」 医学的目安は?医師らの見解

2019/11/21(木) 7:00配信

withnews

運動を継続できる人、できない人の違い

そんな中、「運動ができる場所」を併設した自治体の医療施設もあります。横浜市スポーツ医科学センターの『減量・脂肪燃焼教室』です。同センターは国内最大級の競技場である日産スタジアム内にあり、公益財団法人横浜市体育協会が施設の管理や事業の運営をしています。

言うなれば、ここは公的機関が運営する「ダイエット教室」。内科医・管理栄養士・運動指導員・スポーツ科学の専門家らがチームになり、利用者のプログラムを設定しています。費用は2019年10月以降は3カ月のコースでおよそ3 - 4万円台、6カ月のコースで6万円 - 8万円台と、一般的なジム以上、パーソナルトレーニング未満といった価格帯です。

事業に携わる医師、スポーツ科学の専門家、横浜市体育協会の職員に話を聞いてみました。企画運営課長の小倉孝一さんは同センターを「運動と医学が相互に連携することのできる施設」と紹介します。同センターでは、スポーツによるケガや病気の治療はもちろん、地域住民の健康づくりや健康指導なども重要な役割となっているそうです。

同教室では、初日に医学的検査や身体・体力測定、管理栄養士による栄養講習を実施。期間中はトレッドミルやエアロバイクのあるトレーニングルーム、エアロビクスダンス教室、プールを自由に利用でき、運動指導員への相談を随時、することができます。期間終了時に再度、医学的検査と身体測定をして終了です。

同教室のスタートは2009年。現在は毎月募集をしており、月に最大15人程度が応募しています。運営開始からの累計参加者は約700人。体重減少の平均値(2017年度)は3カ月コースで-3.5kg±2.1kg。6カ月で-4.7kg±3.7kg。12カ月で18kg以上の減量に成功した参加者もいます。参加者は約9割が女性で、平均年齢は53.5±13.0歳。同年の継続率は75.7%でした。

診療部長の長嶋淳三さんは取材に「従来はできなかったことができている」と回答しました。一般的な医療施設では「食事を節制してください、適度に運動してください、と一方的に言うことしかできない」というジレンマを抱える中、「当センターでは、その先まで患者さんと関わることができるから」です。

同センタースポーツ科学員の今川泰憲さんは「(運動療法を自主性に任せる)一般的な医療機関よりも高い成果が出ている」とした上で「個人差は大きい」と認めます。運動側の職員による呼びかけや声かけはありますが、それでも“待ち”の姿勢であることは事実。一部のパーソナルトレーニングのようにメッセージで頻繁に食事や運動の様子をやりとりするわけではなく、「運動をしに施設に来てもらう」ことには一定のハードルがあるためです。

同センターの取り組みの価値は、もう一つあります。それがデータです。利用者の記録は蓄積され、スポーツ科学の専門家、医師らによって論文化もされています。

データが少ない(数百人単位である)ことや個人差が大きいことについて質問すると「このような研究を試みている人・施設自体が少ない中、データを積み上げていくことは今後の研究の発展のためにも必要」(今川さん)ということでした。

では、このような研究を重ねる人の目からすると、どんな人の運動が続きやすいのでしょうか。「みなさん忙しい中、時間を作るわけですから、途中で来られなくなる方もどうしてもいらっしゃいます」と、健康運動指導士の落合春陽さん。逆に、例えば「定年退職後」のように時間を作りやすい人は、運動も続けやすいそうです。その上で、こう続けます。

「これはあくまでも私の印象ですが、忙しくても続く方の特徴は、こちらのアドバイスや、自分にどんな課題があるのかを素直に受け止めて、取り組んでくれる方ですね。そうすると来る頻度が上がり、結果も出ます。逆に、客観的には運動が不足しているのに『十分だ』と思ってしまう、というように認識とのズレがある場合は結果が出にくいです」

今川さんは、効果が出ている人の特徴として「体重や歩数の記録をしっかりつけられていること」を挙げました。二人の意見からは、自分の状態を客観的に分析・把握できることが、ダイエットに有利であることが示唆されます。

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最終更新:2019/11/21(木) 7:00
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