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中国が躍進する半導体国際学会「ISSCC 2020」、採択状況と注目論文を紹介

11/20(水) 8:37配信

MONOist

 半導体回路に関する国際学会「ISSCC(International Solid-State Circuits Conference)」は2019年11月19日、東京都内で記者会見を開催し、「ISSCC 2020」の概要と注目論文を紹介した。

東京工業大学などが発表する注目論文(クリックで拡大) 出典:ISSCC ITPC Far East Regional Subcommittee

 ISSCCは、IEEE Solid State Circuit Societyが主催する国際会議。半導体集積回路分野で最も権威ある学会と位置付けられており、「世界初」や「世界最高性能」をうたう半導体チップの発表も多い。開催67回目を数えるISSCC 2020は、2020年2月16~20日の日程で米国カリフォルニア州サンフランシスコにおいて開催される。

 ISSCC 2020の会議テーマは「Integrated Circuits Powering the AI ERA(AI時代に力を与える集積回路)」。テーマが示す通り、ISSCC 2020ではSubcommittee(技術分科会)で新たに機械学習を追加したことが大きなトピックとなる。これまでのISSCCでは、機械学習に関する論文がさまざまな技術分科会に散逸していた。機械学習を専門に扱う技術分科会を設置することで論文を集約し、機械学習と半導体回路のトレンドを俯瞰的に議論する狙いがある。

 ISSCC 2020 Program Committee Vice Chairを務める東京大学 大学院工学系研究科 教授の池田誠氏は「われわれはハードウェアがあってこそAIがあると考えている。量子コンピュータなど、新しいコンピューティングも集積回路技術の先にあるものだ。その分野におけるISSCCのプレゼンスを上げていきたい」と意義を説明している。

 4件の基調講演も全て機械学習に言及する。米GoogleのJeff Dean氏が行う基調講演では、機械学習専用プロセッサ「TPU」の設計に機械学習を用いた事例を紹介する。また、米IBM ResearchのDario Gil氏の講演では、従来のICとAI、そして量子計算が描く未来のコンピューティングを紹介するという。

 また、ISSCC 2019では大規模プロセッサに関する企業発表が1件のみだった反省を踏まえ、ISSCC 2020ではCPUやGPU、FPGAなど大規模プロセッサ新製品に関する企業論文を招待する「Invited Industry Track」を新設した。同取り組みなどが功を奏し、今回はAMD、Intel、IBM、Texas Instruments、Xilinx、ARM、Samsung Electronics、MediaTekが10件の大規模プロセッサに関する発表を行う。

 本稿では、同学会の論文採択状況と記者会見で紹介された注目論文を一部紹介する。なお、特記しない限り、論文発表件数のカウントは第1著者の第1所属および国で行っている。

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最終更新:11/20(水) 8:37
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