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これぞ魚と一体! 定置網ダイビング 道東の羅臼

11/20(水) 11:21配信

北海道新聞

魚群回遊「まるで水族館」

 【羅臼】羅臼町沖に設置された定置網の中で楽しむスキューバダイビングが今秋、新たに始まり、魚の群れが間近に見られることで愛好家の人気を集めた。町内のダイビング会社と漁業者がタッグを組んだ全国的にも珍しい取り組み。「まるで水族館のよう」―。参加者からはそんな声も上がった。(文・長谷川史子、写真・金本綾子)

 3日午前9時ごろ。町内の峯浜漁港に、道央や本州からのダイバー客5人が集まった。定置網漁船で沖合約4キロ、水深40メートルの地点に仕掛けられた定置網まで移動し、自前の水中カメラを抱えて潜った。網に絡まるのを防ぐため、スタッフ4人がサポートに付く。

 定置網は海に固定され、秋に川へ向かう途中のサケを中に追い込んで漁獲する。大きさは長さ約1200メートル、幅約350メートル。ダイビング客が潜るのは魚がたまる15~20メートル四方の空間だ。

サケ不漁「副業も考えなければ」

 この日はサケが少なく、マンボウやアンコウなどが見られた。2回目の参加というダイビング歴20年の林保男さん(67)=静岡県在住=は「シイラやブリの群れを見られることも。玉手箱みたいで、今日は何の魚が入っているのか毎回楽しみ」と目を輝かせた。

 定置網ダイビングは町内の知床ダイビング企画(関勝則代表)が運営し、同町の漁業者石川勝さん(73)の定置網で9月中旬から11月初旬までの休漁日に行われた。参加費はダイビング料金に加え、船代として一人1万円。ライセンスを持つ経験者が対象で、口コミで人気が広がって参加枠が埋まり、全6回で延べ約30人が参加した。関代表は「沿岸でのダイビングと違って、定置網の中では沖を回遊する魚に出合える」と話す。

 同社は定置網の点検業務を請け負うなど漁業者と以前からつながりがあり、石川さんが「網の中のダイビングも喜ばれるかもしれない」と協力して実現。一般客が網に入ることに抵抗がある漁業者も少なくないというが、石川さんは「サケの不漁が続く中、漁師も副業を考えていかなければと思っていた。羅臼に来てくれる人が少しでも増えればうれしい」と期待する。

 今季は既に終了し来年以降も実施を予定している。

最終更新:11/20(水) 11:21
北海道新聞

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