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ヤフー・LINEの経営統合を後押しした脅威と消耗──アリババは1兆円超の香港上場で投資を加速

11/20(水) 6:00配信

CoinDesk Japan

スマートフォン決済サービスにおける国内シェアの獲得で、消耗戦とも言うべきし烈な競争を続けてきたZホールディングス(HD)とLINEが11月18日、経営統合に合意した。数年前から見え隠れしてきた究極の選択肢だった。

グローバル市場で急拡大し続ける米中の巨大テクノロジー企業を前に、二人の経営者は国内最大級のAI(人工知能)テックカンパニーを作る決断をした。アジアから世界市場を狙うZHDとLINEが開いた18日の記者会見は、両社の野心的な目標の裏にある強い焦りを感じさせた。

「(米中の巨大テック企業の)最大の脅威は、ユーザーから強く支持されていること。私はYouTubeをよく見る。(アマゾンのサービス)Kindleで本もよく読む」とZHD・CEOの川邊健太郎氏が言えば、LINEの出澤剛CEOは、「インターネットサービスは集約しがちなビジネス。強い者がどんどん強くなっていく。これが一番のリスク。気づいた時には何もできなくなってしまっているというのが、このビジネス」と話した。

グーグル(Google)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)の4社は、アメリカ屈指のジャイアント・テック企業で、その頭文字を取って「GAFA」。一方、中国の3社は、バイドゥ(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)で、「BAT」と呼ばれる。

米GAFA、中国BATの威力

GAFAとBATは、世界の上場企業の時価総額ランキングで10位以内に入る。アップルの時価総額は1兆ドル(約108兆円)を超え、国家予算規模にまで膨らんだ。中国のアリババグループは4500億ドルを上回り、トヨタ自動車の2倍以上の価値がついている。

時価総額、営業利益、研究開発費と、米中テック企業の規模を示す数値は、ZHDとLINEが統合しても比較にならないほど大きい。川邊氏と出澤氏は、記者会見のステージ上の大きなスクリーンに比較表を映し出し、米中テック企業と日本企業の大差を強調した。

会見の3日前、ニューヨーク証券取引所に上場するeコマースのアリババが、香港証取のメインボードに上場すると発表した。最大で1兆3,000億円を超える資金を調達する。アリババはこの巨額資金の一部を長期的なイノベーションと投資の継続に充当する方針だ。

アリババ会長兼CEOのダニエル・チャン氏は15日、「アジア全体のデジタルエコノミーにおけるアリババグループのユーザーと、ステークホルダーの多くがアリババに投資できるようになる」とコメントし、アリババが目指す目標についても述べた。

「グローバル化、国内消費、クラウドコンピューティングを活用したビッグデータの3つの戦略の柱を追求し続 けることで、今後5年以内(2023年度末まで)に我々のプラットフォームで、10億人以上の中国消費者を含む世界中の消費者にサービスを提供し、10兆元(約155 兆円)以上の消費を促進することを目指す」

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最終更新:11/20(水) 6:00
CoinDesk Japan

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