ここから本文です

日経平均先物「踏み上げ」いつまで?--裁定売り残はピークから1兆円減少

11/20(水) 10:30配信

ZDNet Japan

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

裁定売り残の変化から、日経平均先物の「踏み上げ」が起こっていると推定できる
裁定買い残は低水準、投機筋の買い建てはほとんど整理された状況と考えられる
日経平均先物の買戻し圧力は今後、徐々に低下へ

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

 今回は、日経平均先物で短期トレードをしている方に向けたメッセージである。中上級者向けの内容だ。ただ、先物売買をやらない方、初心者の方にも、参考までに読んでいただきたい内容である。

裁定売り残の変化から、日経平均先物の「踏み上げ」が起こっていると推定できる

 筆者は過去25年、日本株のファンドマネージャーをやっていた。ファンドマネージャー時代、日経平均先物で短期トレードをする際に、一番重視して見ていた指標が「裁定残高」である。

 10月からの日経平均の上昇局面では、日経平均先物の「踏み上げ」が起こっていたと考えられる。それが、以下のグラフから分かる。

日経平均と裁定売り残の推移:2018年1月4日~2019年11月19日(裁定売り残は2019年11月8日まで)

 詳しい説明は割愛するが、裁定売り残の変化に、投機筋(主に外国人)の日経平均先物「空売り(からうり)」の変化が表れている。空売りが増えると裁定売り残が増え、空売りが減ると裁定売り残が減る。

 上のグラフを見ていただくと分かるが、裁定売り残高は、2019年7~8月にかけて約1兆円から2兆円まで急増している。投機筋が、日本株に極めて弱気の投資判断をして、日経平均先物の空売りをどんどん積み上げていったと推定される。

 ただし、2019年9月から11月(8日)までで、裁定売り残高は急減している。9月6日に約2兆1000億円あった裁定売り残高は、11月8日には約9500億円まで急減した。1兆円以上減ったことになる。この間、空売りを積み上げていた投機筋が、日経平均先物を買い戻してポジションをクリアしたと推定される。

 その間、日経平均は上昇している。空売りを仕掛けた投機筋は、日経平均の上昇によって含み損が拡大していった。じりじり上昇が続く日経平均に我慢ができず、損失拡大を防ぐために、空売りの買戻しを出していったと考えられる。このように、空売り筋に買い戻しを迫る相場の上昇を、「踏み上げ」という。9~10月は、日経平均先物の踏み上げによって、上昇が継続したと考えられる。

最終更新:11/20(水) 10:30
ZDNet Japan

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事