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量子コンピュータが古典コンピュータを必要とする理由

11/21(木) 9:00配信

TechTargetジャパン

 2019年9月最後の週、多くのニュースが飛び交った。まずIBMが、53量子ビットをサポートする量子計算センターを開設したことを発表した。週末には、Financial Times(FT)がGoogleの新しい学術論文について報じた。その論文は、「量子超越性」(古典コンピュータアーキテクチャではほぼ不可能なアルゴリズムの実行が、量子コンピュータでは可能である状況を表す用語)をGoogleの研究者が達成した方法を論じている。FTによると、現時点で最先端の古典コンピュータ「Summit」が約1万年かかるとされる計算を、Googleの量子コンピュータが3分20秒で実行した方法が解説されているという(訳注)。

訳注:2019年10月23日にGoogleが正式発表。

 そして同じ週、D-Wave Systemsもある計画を発表した。クラウドを介して同社の量子コンピュータ「Advantage」を使えるようにするという計画だ。Advantageはハードウェアとソフトウェアの新しいプラットフォームを強化し、量子コンピューティングアプリケーションの提供を高速かつ容易にする。

 同社で最高製品責任者を務めるアラン・バラッツ氏は次のように話す。「量子コンピューティングは、アプリケーションユーザーが実行できて初めて価値を持つ。当社はAdvantageによって、ビジネス上のメリットを提供するよう設計された初の量子コンピュータを構築している」

 「『Leap』(D-Wave Systemsの量子コンピュータにアクセスできるクラウドサービス)、『Ocean』(Python製の量子コンピュータSDK)、Advantageなどへの投資は全て、顧客が複雑な問題を広範囲に解決し、新たな量子アプリケーションやハイブリッドアプリケーションを実現できるようにするためのものだ」

 「現在進めている量子プラットフォームのさらなる製品化と商用化は、成長するエコシステムや量子コンピューティング市場にとって有益となる。だが最も重要なのは、初の商用量子アプリケーションを構築している顧客にとってメリットがあることだ」

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最終更新:11/21(木) 9:00
TechTargetジャパン

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