ウォーカプ、オーストラリア、11月21日(AP)― 南半球オーストラリア東部一帯で燃え広がる森林火災は、発生から10日以上経過しているが、一向に終息の気配は見えてこない。
そんななかで、ニューサウスウェールズ州ウォーカプ近郊の森で、やけどを負ったコアラを炎の中から救出した勇敢な女性がいた。
トニー・ドハティーさんは11月19日、幹線道路を走行中に、炎に囲まれた道路を横切って木に登る1匹のコアラを発見した。
「このままでは焼け死んでしまうと思った」というドハティーさんは、着ているシャツを脱いでコアラを包み、炎が迫る中を安全な場所まで退避。車に積んであったペットボトルの水を掛けて体を冷やすなどの応急処置を施し、「ルイス」と名付けた14歳のコアラをポート・マッコリーのコアラ病院に搬送した。
病院によると、ルイスはやけどの状態がひどいため、完治しても野生に戻るのは無理ではないかとみている。
この森林火災で、数百匹のコアラが死んだものと推定されている。
(日本語翻訳 アフロ)
最終更新:11/21(木) 11:54
AP通信
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