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GSOMIA破棄、韓国の無力化で中国が支配下に

2019/11/22(金) 7:39配信

ニュースイッチ

拓殖大学大学院・武貞客員教授に聞く

 23日0時の日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)失効が不可避の状況になってきた。拓殖大学大学院国際協力学研究科客員教授・武貞秀士氏に協定失効の影響などを聞いた。

「3つの神話」を引きずる日本と韓国、経済ナショナリズムの不幸

 ―GSOMIAの失効が日本に及ぼす影響をどう見ますか。
 「日本は自国のレーダーと米国を通じ、ミサイルの位置など主要な情報を得られるため、影響はほぼないに等しい。韓国の方が得られる情報が少なくなり、マイナスの影響が大きい。ただ文在寅大統領は北朝鮮が韓国にミサイルを発射しないという自負があり、安全保障上問題ないと判断している。国内支持率は保守系を含めて上昇しており、あえて日米に譲歩して延長する理由もない」

 ―文大統領がGSOMIA破棄に向かった真の狙いとは。
 「文大統領は日本の輸出管理措置に感情的になって破棄を決めたのではなく、革新系政権の長期化と北朝鮮との南北融和の実現、米韓同盟の希薄化という自身の政治理念に基づき、かなり戦略的に判断したといえる。北朝鮮との関係が手詰まりとなる中、南北融和に向け北朝鮮が望まないGSOMIAを破棄しておきたい強い思いがある。米韓関係は文大統領にとって南北融和への重しでもあり、米国の説得に応じる気は基本的になかった」

 ―協定失効は米国の対韓政策にどう影響しますか。
 「在韓米軍駐留費の大幅な負担増要請のほか、在韓米軍数の削減といった措置が考えられる。2020―24年にかけて韓国が実行する『国防中期計画』について、米国が技術支援の提供などに一切協力しない可能性も十分あり得る。米韓関係はギクシャクし、溝は深まるだろう」

 ―北東アジアの安全保障への影響は。
 「韓国は北朝鮮との融和政策をさらに一歩進め、中国やロシアとの距離を縮める国家になっていく。特に北朝鮮と中国は米韓関係の希薄化を歓迎しており、中国はこのまま韓国が無力化するまで待ち、韓国を支配下に置きたいとすら考えているだろう。北東アジア情勢はGSOMIA破棄で新たな段階に入る。日本は日米同盟を維持するとともに防衛力を強化する必要がある」

最終更新:2019/11/22(金) 7:39
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