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日本企業のイノベーションを支える気鋭のデザインエンジニアが語る「”BTC型人材”のつくり方」

2019/11/26(火) 8:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 2019年10月9日、グロービス経営大学院東京校にて、Takram(東京都渋谷区)代表取締役の田川欣哉氏を迎え、書籍『イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き』の出版記念セミナーが開催された。デジタル化が進展する中、イノベーションを創出する上で必要不可欠な要素の一つとされる「デザイン」に対して、わが国のビジネスパーソンはどのようにして向き合うべきなのか?

【画像】トヨタ、メルカリ、日経新聞など田川氏が手掛けたプロジェクト事例

 気鋭のデザインエンジニア、田川欣哉氏がこれまでに手掛けたプロジェクトを振り返りながら、これからの時代に必要な「デザイン経営」を支える上で必要な「BTC型人材」の本質に迫る。

トヨタ、メルカリ、羽田空港 多岐にわたるプロジェクト事例

 皆さん、本日はよろしくお願いいたします。今、お手元に書籍『イノベーション・スキルセット~世界が求めるBTC型人材とその手引き』をお配りしてます。本日は、この本の内容の中から、皆さんに特にシェアしたいなと考えている箇所をご紹介できればと思います。

 まず、本日の講演のテーマとなっている「BTC型人材」という言葉について簡単に説明します。Bはビジネス、Tはテクノロジー、Cはクリエイティブのことを指します。私自身は、この中で言えば、T=テクノロジーの出身でして、大学時代は、理工学系の学生として、工学部でエンジニアリングを専攻していました。その後、デザインを大学院で学び、実務での実践を経てC=クリエイティブを身に付けていきました。

 結果として、現在はTとCの両面を扱う「デザインエンジニア」として、さまざまなプロジェクトに関わるようになりました。過去に取り組んだプロジェクト事例をいくつかご紹介したいと思います。

TAMRON・カメラレンズのプロダクトデザイン

 これはTAMRONというブランドの一眼レフ・ミラーレス向けの交換レンズのデザインです。一般的にはインダストリアルデザインと呼ばれる領域です。インダストリアルデザインやグラフィックデザインなどの領域は、長い歴史のある伝統的なデザイン領域で書籍『イノベーション・スキルセット』の中では、「クラシカルデザイン」という言い方をしています。このような領域についても積極的に取り組んでいます。

 こちらはエンジニアリングの要素が色濃い事例です。ispace(東京都港区)というスタートアップ企業がけん引したプロジェクトでして、世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に挑戦する日本唯一の民間月面探査チーム「HAKUTO」のチームに加わり、月面を走行するローバー(フライトモデル)の意匠コンセプト立案とスタイリングに取り組みました。このプロジェクトでTakramのデザインエンジニアのチームは、宇宙工学の専門家たちと一緒に合理性とデザイン性の両立にチャレンジしました。

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最終更新:2019/11/26(火) 8:00
ITmedia ビジネスオンライン

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