築地場外市場の商業施設「築地魚河岸」(東京都中央区)がプレオープンしてから3年がたった。近接の旧築地市場の移転で観光客が減少したという同施設だが、独自の営業スタイルを確立して客数を伸ばしている店がある。幅広い品ぞろえが特徴の築地KYOKUTO(草間薫代表取締役)は2017年に築地魚河岸に出店。主力のエビ・カニにとどまらず、缶詰や調味料など日配品を値ごろ感ある価格帯で販売。ディスカウント色を打ち出し、客を集めている。
築地魚河岸のテナントは豊洲市場仲卸が別会社を設立して入居しているのがほとんどの中、同社は大田市場仲卸の極東食材(同大田区)グループの会社として営業する。「伝統的な食文化が根付く築地エリアで挑戦したい」(草間代表取締役)と入居にこぎ着けた。
築地KYOKUTOの強みはエビ・カニの商品力。大田市場で加工した新鮮なむきエビの他、ブランドエビを常時5~10種類そろえ、飲食店などの業務用と一般客用に分けて販売する。カニもタラバ、ズワイ、ベニズワイをさまざまな規格で用意。同市場から日配品なども合わせて仕入れを行うことでコストを最小限に抑えている。
築地魚河岸は18年10月の旧築地市場閉場に伴い観光客が減少。「一時は客数が10分の1に落ち込んだ」(同)という。そこで同社はターゲットを観光客から飲食店や一般客に切り替え、水産物以外に卵、缶詰、調味料、菓子と商品を幅広くそろえた。
施設の営業時間が午後3時までと限られる中で徐々に客数を取り戻し、土曜日は200人もの購入客が訪れるようになった。いつ来ても売価が安定しているのが強みだ。
さらに、同社は産地ごとに商品のPRにもこだわる。富山のメーカーとタイアップしてホタルイカを売り込んだり、地方の交通会社と協力して名産品を売り込むなど「各地からさまざまな食材が集まっていることを強調して他社と差別化したい」考え。草間代表取締役は「点字ブロックの設置や、工夫を加えることでこの施設はもっと集客できる。入居者が互いに競争し合い、築地に活気が残っていることを多くの人に知ってほしい」という。
[みなと新聞2019年11月26日付の記事を再構成]
最終更新:2019/11/26(火) 10:43
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