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犯行の自動小銃、米軍用と酷似 神戸山口組幹部射殺事件

11/28(木) 18:48配信

産経新聞

 兵庫県尼崎市の路上で指定暴力団神戸山口組の古川恵一幹部(59)が射殺された事件で、犯行に使用された自動小銃が主に米軍や同盟諸国の軍隊に配備されている軍用銃と酷似していることが28日、捜査関係者らへの取材で分かった。兵庫県警は一両日中にも、銃の所持容疑で京都府警に逮捕された男の身柄引き渡しを受け、殺人容疑で再逮捕する方針。識者は海外から密輸された正規品の模造銃が暴力団犯罪に使用されるケースがあると指摘しており、県警は事件の動機や銃の入手ルートなどを調べる。

【写真でみる】防犯カメラに写った逃走車両

 捜査関係者によると、犯行に使用された自動小銃は米国が開発した軍用銃と酷似しているという。警察が押収した銃器の鑑定を進めている。

 自動小銃は戦場で兵士が自らの命を守るために必須の装備で、正規品の軍用銃は米軍や米国と同盟関係にある国の軍隊などに配備。北大西洋条約機構(NATO)の加盟諸国や日本の自衛隊などが有事の際に相互提供を可能とするため、「5・56ミリNATO弾」と呼ばれる統一基準の実弾が使用されている。拳銃に比べて殺傷能力が高いことでも知られ、特殊な加工を施していない防弾チョッキだと貫通する恐れもあるとされる。

 逮捕された男は愛知県江南市の朝比奈久徳容疑者(52)。27日午後5時すぎに尼崎市内で古川幹部を射殺した後、車で京都市内に逃走したとされる。約1時間後にパトロール中だった京都府警の警察官に所持していた拳銃を向けるなどしたため、銃刀法違反容疑などで現行犯逮捕された。

 兵庫県警の調べでは、古川幹部は尼崎市内の路上で至近距離から頭や腹などに少なくとも十数発の実弾を受けたとみられ、ほぼ即死状態だった。

 県警は今後、自動小銃の入手ルートの解明も進めるとみられるが、反社会的勢力に詳しいノンフィクション作家、溝口敦さんは、暴力団が銃器を海外から密輸するケースがあると指摘。「組員が闇ルートをたどって直接海外に買い付けに行くこともある。抗争を念頭に海外で大量の銃器を買い付け、貨物船で国内に運び込むことがある」という。

 かつては拳銃「トカレフ」や自動小銃「AK47」(通称カラシニコフ)といった旧ソ連を中心とした共産圏諸国の銃器が国内に密輸され犯行に用いられた。だが、近年は米軍が駐留するなど米国と結びつきの強いアフガニスタンやフィリピンの闇組織が暴力団の買い付け先とされる。溝口さんは「現地では米軍の自動小銃の模造品が製造されている。連射機能や命中率の高さが暴力団の間で重宝されている」と説明する。

 朝比奈容疑者は山口組直系「竹中組」の幹部だったが、山口組で取り扱いが禁じられている覚醒剤に手を染めたとして、平成30年12月に「破門処分」を受けたとされる。竹中組は山口組4代目組長の出身母体。28年9月には兵庫県姫路市内の「武器庫」に拳銃5丁や散弾銃1丁などを隠し持っていたとして、組長らが銃刀法違反などで逮捕されている。

 朝比奈容疑者は調べに対し「全部1人でやった。古川に30発ぐらい撃った」などと供述しているが、兵庫県警は今後、組側が組織的に関与した可能性も含めて捜査する。

最終更新:11/29(金) 11:01
産経新聞

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