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首里城火災から1カ月 土産物店は悲鳴 沖縄知事「全身全霊で取り組む」

11/29(金) 17:50配信

毎日新聞

 正殿など主要な建物が焼失した首里城(那覇市)の火災(10月31日)から1カ月。政府は国の事業として再建を進める方針で、近く専門家からの意見を聴取する会議を設置する。一方、現場では出火原因特定のための消防による実況見分が続き、広範囲で立ち入りが制限されている。観光客の姿はまばらで、土産物店は売り上げ減少に悲鳴を上げている。

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 沖縄県の玉城(たまき)デニー知事は29日の記者会見で「多くの皆様からお見舞いの言葉や寄付金などが寄せられ、感謝の思いに堪えない。復旧復興に全身全霊で取り組んでいく」と改めて再建への思いを語った。

 正殿など首里城の有料区域は今年2月に管理が国から県に移されたが、所有者は国。安倍晋三首相は「必要な財源も含めて、責任を持って(復元に)取り組む」としており、再建に向けて課題となる木材の調達や技術者の確保については専門家の意見も聴取しながら調査を進める。

 一方、県には「再建は県が主導すべきだ」との声も多く寄せられており、玉城知事も「『ワッター(私たちの)首里城』として県民の思いを受け止め、国と議論する」と強調。計約12億円に達している県や那覇市への寄付の受け皿となる県民会議を今後設置する方針で、県が担う役割を国と早急に詰める考えだ。

 火元の正殿北東側では電気配線にショートした可能性がある痕跡が見つかり、県警が鑑定を進めているほか、市消防局が現場で実況見分を続けている。このため、がれきの撤去が未着手で、無料区域を含め広範囲で立ち入りが制限されている。

 周辺店舗への影響は深刻だ。ある土産物店は売り上げが通常の2割程度に落ち込んでいるといい、店を任されている40代の女性は「再建は何年も先になる。店を閉じる可能性もあるので心配だ」と語る。売り上げが9割減ったという60代の女性店主は「お客さんから『たったこれだけしか見学できないの?』と言われる。火災の影響がなかったエリアは一日でも早く開放してほしい」と訴えている。【遠藤孝康】

最終更新:11/29(金) 19:47
毎日新聞

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