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ゲームとアートの関係性を思考する。副田一穂キュレーションによるアラン、斉と公平太の2人展をチェック

2019/11/30(土) 8:03配信

美術手帖

 ゲームとアートの関係について思考するアランと、斉と公平太のふたりを副田一穂のキュレーションによって紹介する展覧会「非零和無限不確定不完全情報ゲームとしてのアート?」が、東京・目白の
TALION GALLERYで開催される。会期は11月30日~12月29日。

 アラン(三浦阿藍)は1991年鳥取県生まれ、パープルーム予備校2期生。今年は「Reborn-Art Festival
2019」に参加し、2018年には個展「communicatio ‒ コムニカチオ」(TAV GALLERY)を開催した。


 アランは自ら開発したボードゲーム「ゾンビマスター」において、ゲーム道具とプレイヤーのあいだのコミュニケーション不全にフォーカス。ゲームの状態変化が複雑になるにつれて指し手の検討がより難しくなり、プレイヤーが思い通りに駒をコントロールできていない感覚を抱くような状況を構築する。


 斉と公平太は72年愛知県生まれ、94年頃より作家活動を始める。近年の主な個展に「グスタフフェヒナーもしくはベンハムの独楽」(アートラボあいち、2018)、「がまごおり物語2」(蒲郡図書館、2015)などがある。


 斉と公平太は、チェスの駒の見かけ上の形状を将棋の駒の形状に差し替えたものを《将棋形チェス》として意匠登録している。チェスや将棋の駒の機能は、そのかたちや装飾に左右されるものではないが、「ルーク」「桂馬」などの虚構的な内容や駒のサイズをデザインすることで、ゲームに不慣れなプレイヤーは、例えば「大きな駒は小さな駒よりも多くの機能を持つ」などの類比的な推論をしやすくなる。


 本展では、既存のゲームのメカニクスと道具の関係を複雑化して新たなゲームを生み出し、アートという「ゲーム」の次の指し手を検討するふたりのアーティストの実践を明らかにする。

最終更新:2019/12/4(水) 15:22
美術手帖

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