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南座新開場一周年記念『當る子歳 吉例顔見世興行』が開幕

2019/11/30(土) 7:02配信

ぴあ

京都の冬を彩る年中行事『吉例顔見世興行』が、本日11月30日に開幕。南座新開場一周年記念にふさわしい豪華な顔ぶれが出演する。

昼の部は『信州川中島合戦』から『輝虎配膳(てるとらはいぜん)』、『戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)』、『祇園祭礼信仰記』から『金閣寺』、『仮名手本忠臣蔵』から『祇園一力茶屋の場』、夜の部は『堀川波の鼓』、『釣女』、『魚屋宗五郎』、『越後獅子』。昼夜いずれも4演目で名作揃い、義太夫狂言から舞踊まで、さまざまなジャンルの作品が楽しめる。

昼の部の『輝虎配膳』は近松門左衛門作の時代物で、長尾輝虎(後の上杉謙信)に片岡愛之助、敵方武田に恩のある軍師・山本勘助の母・越路に愛之助の養父である片岡秀太郎。秀太郎は7月に“歌舞伎脇役”として重要無形文化財(人間国宝)の認定を受けた。顔見世出演は通算70回を迎える。

『戻駕色相肩』は、常磐津の名作舞踊。今回は、中村梅玉の養子となった中村梅丸改め中村莟玉の披露を兼ねる。梅玉が浪花の次郎作(実は石川五右衛門)、中村時蔵が吾妻の与四郎(実は真柴久吉)、梅丸改め莟玉は禿(かむろ)に。

『金閣寺』は松永大膳が中村鴈治郎、此下東吉(後に真柴久吉)は中村扇雀、雪姫を中村壱太郎、慶寿院尼に坂田藤十郎という配役。鴈治郎・扇雀は藤十郎の息子、壱太郎は鴈治郎の息子であり、親子孫三代総出演だ。初役となる壱太郎の雪姫に期待したい。

『仮名手本忠臣蔵』七段目となる『祇園一力茶屋の場』。年の瀬に忠臣蔵、それも京都祇園の場面を南座で見るのは格別だ。片岡仁左衛門の大星由良之助、片岡孝太郎のお軽、片岡千之助の大星力弥で、こちらも親子孫三世代共演となる。

夜の部最初の作品は、三大人妻不義物のひとつとされる近松門左衛門の『堀川波の鼓』。最愛の妻の一夜の過ちに、夫はどう始末をつけるのか。彦九郎を仁左衛門、妻お種を時蔵、宮地源右衛門を梅玉が演じる。続く『釣女』は狂言を基にした松羽目物で、ユーモアあふれる舞踊劇。愛之助の太郎冠者、鴈治郎の醜女、中村隼人の大名某、梅丸改め莟玉の上臈。

『魚屋宗五郎』は河竹黙阿弥作で、江戸の下町風情漂う世話物だ。魚屋宗五郎を中村芝翫、女房おはまを中村雀右衛門が勤める。宗五郎が酔っ払う様子や周囲の慌てぶりが見どころ。最後は『越後獅子』。角兵衛獅子を隼人、橋之助、千之助、梅丸改め莟玉の若手4人で、年の瀬を賑やかに打ち出す。

『當る子歳 吉例顔見世興行』〈東西合同大歌舞伎 南座新開場一周年記念〉は、南座で12月26日(木)まで。

文:仲野マリ

最終更新:2019/11/30(土) 7:02
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