ここから本文です

再起をかけて…どん底の設楽啓太を救った、弟・悠太の存在。「あいつの復活を一番信じている」

2019/11/30(土) 18:02配信

テレ朝POST

兄弟で日の丸をつけるまでは辞めない

弟の快挙から1週間後、啓太は2度目のマラソンを迎えていた。レース前には、弟からこんなメッセージが。

「前に合わせる必要ないからな。自分のリズムでな!」

「普段だったら、試合前とかは、そういう真面目な話はしないですけど。僕にとっては最高のアドバイスだと思っていたので、ものすごく力をもらえましたね」(啓太)

毎日連絡を取り合っても、陸上の話はほとんどしないという2人。言葉数が少ない、不器用な弟からの最高のアドバイスだった。

2回目のマラソンも、結果は26位と伴わなかったが、それでも着実に一歩ずつ、前を向き始めていた。

そして、今年2019年3月の「東京マラソン」。

自身3度目のマラソンを迎えていた兄は、気温4度と冷え込む厳しい条件の中、積極的な走りを見せる。自己ベストを4分近く縮め、結果は14位と、少しずつ手応えを掴み始めていた。

そんな兄の走りは、応援に駆け付けた弟のモチベーションにもなっていた。

「一番の刺激になってくれるというか、僕のモチベーションになってくれています」(悠太)

それから、およそ半年後の9月。弟・悠太が出場する、東京五輪のマラソン代表を決める舞台「MGC」。啓太は、応援に駆けつけた。

「悠太ファイト!」(啓太)

悠太はスタート直後から37km過ぎまで、独走状態に持ち込んだものの、結果は14位。東京オリンピック内定には届かなかった。

それでも兄は、弟の背中に感じ取るものがあった。

「頑張ったな、と声をかけたいです。あれだけのレースができたのは、さすがとしか言いようが無いので。ああいうレースをしてくれたことで、僕自身もモチベーション上がりました」(啓太)

一発勝負の大舞台でも自分の走りを貫いた弟。

それはまさに、「前に合わせる必要ないからな。自分のリズムでな」という自分に送られたメッセージを体現するような走りだった。

兄・啓太は、4度目のマラソンとして明日、マラソンデビューを果たした「福岡国際マラソン」に挑む。

「初マラソンの時に、僕にとって苦い思いしかなくて。もう一度、その福岡でリベンジを果たしたいなと思っています。諦めない気持ちで、自分のレースができればいいのかなとは思っていますね」(啓太)

自分のリズムで、一歩ずつ。そしてその先には、さらなる未来を見据えている。

「兄弟で日の丸をつけることが最大の目標なので、日の丸を付けるまで、陸上は辞めないです」(啓太)

兄弟で日の丸を背負うことを夢見て――兄・啓太の戦いは、弟とともに続いていく。

3/3ページ

最終更新:2019/11/30(土) 18:02
テレ朝POST

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事