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武豊も川田も福永も…欧州の関係者も乗せたくなるような攻防戦 “今年初G1”の川田はホッか[本城雅人コラム]

12/1(日) 19:45配信

中日スポーツ

◇1日 第20回チャンピオンズC(G1・ダート1800メートル・中京競馬場)

 チャンピオンズCが「ジャパンCダート」として阪神競馬場で行われていたころ、武豊騎手がこんな話をしていた。

 「アメリカの馬にアメリカ人騎手が乗っていたら、すぐ後ろにつけてみるんです。米国は左回りなので、馬も人も右回りに慣れてなくて最終コーナーで膨らむ。だからその内を狙うんですけど、僕以外にも日本人で同じことを考えているジョッキーがいるんです」

 その米国馬が参戦しやすくするため左回りの中京に変更されたが、招待レースでなくなったこともあり米国からの出走馬は近年少なく、今年もなし。皮肉なことに芝が主戦の欧州騎手が多数騎乗している。だが今年は武豊騎手が話していた日本人ジョッキーの頭脳のようなものを存分に見られた。

 武豊騎手は内枠を生かしてインティを逃がし、最終コーナーもぎりぎりを回した。クリソベリルはその真後ろの狭い位置。武豊騎手が絶対に内を開けないのは分かっていたはずだ。それでもけっして早めに進路を取ろうとせず、直後を追いかけながら、ゴール前でバラけるのを待った。結果、ゴール前の狭い間から、コーナーの真ん中を回ってきた外のゴールドドリームより前に出たのは、川田騎手のコースの取り方も大きかった。3着に残した武豊騎手、そして川田騎手の後ろから4着に持ってきたチュウワウィザードの福永騎手…。欧州の調教師や馬主は「絶対に外を回すな」「インの2列目、3列目を取れ」とジョッキーに指示するが、この日の競馬は欧州の関係者が見ていても、日本人ジョッキーを乗せたくなったのではないか。

 今年は人気馬に乗りながら不利などでJRA・G1を勝てなかった川田騎手は、ホッとしていることだろう。いや、世界の名手がそろい毎週、WASJのような厳しい戦いが続いているのだ。勝った騎手も勝てなかった騎手も、すでに気持ちは次週に向いているか。(作家)

最終更新:12/1(日) 20:00
中日スポーツ

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