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インド太平洋における米軍再編~問題となるのは中国依存度を強める韓国の存在

2019/12/2(月) 12:10配信

ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月2日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。日本とインドの安全保障協力について解説した。

日本とインド「2プラス2」安保協力で一致

インド訪問中の茂木外務大臣と河野防衛大臣は11月30日、初の2プラス2(日印外務・防衛閣僚協議)に臨み、航空自衛隊とインド空軍の戦闘機訓練を日本で開催する方針で一致した。会談後、その内容を盛り込んだ共同声明を発表している。

飯田)中国の海洋進出を睨んだ動きということです。共同声明では、「自由で開かれ、包摂的で法の支配に基づいたインド太平洋のビジョンを共有する」と明記しています。

須田)「インド太平洋」というカテゴリーが重要なのです。この背景に何があるのかと言うと、1つは米軍の再編があります。アメリカは経済的にも能力的にも、世界の警察官であり続けることは不可能となる。G1の世界から、中国を含めたG2の世界に移行しつつあるなかで、対中国戦略をどうするのか、米軍再編をどうするか。北太平洋地域は日米韓の同盟で対応する。そしてインド洋については日印米の3国で、南太平洋については日豪米という構図でやることを進めています。そのなかのワンパッケージですから当然、安保協力で一致という方向に向かって行くのだろうと思います。

中国依存度を高めて来ている韓国の動きをどう捉えるか

須田)この3つのグループは、それぞれが有機的に結びついている状態にあります。しかし、経済的に中国依存度を高めて来た韓国にとって、その体制が重荷になっている。そういうことが、今回のGSOMIA破棄の問題につながっているのだろうと思います。当面はGSOMIAに留まることが決定しましたが、ベースとしては中国に向いている韓国の動きを、この枠組みのなかでどう捉えて行くのかを考えるべきだと思います。

飯田)アメリカも提唱するインド太平洋戦略だと、日本、インド、アメリカ、オーストラリアの4ヵ国で、韓国はある意味で一歩引いたところにいる感じになってしまっています。

須田)これはアメリカにとっても、かつてはハワイに拠点を置いていた太平洋軍はインド太平洋軍という形になっていて、戦略的には一貫しているところがある。その一部のほころびが韓国にありますから、それを放置することはアメリカとしても容認できないし、そこがきちんと機能していないと、結果的に対中国戦略に弱いところが出て来てしまいます。韓国は輸出依存度の非常に高い国で、その上、現在の韓国経済は疲弊している。ここで韓国は中国と対峙することができるのか。むしろ10月以降の動きを見てみると、中国と韓国の接近、特に軍の接近が見え隠れしている。その辺りを今後、どう戦略的に考えて行くのかが重要となります。インドとの関係は良好で、オーストラリアとの関係も万全で、オーストラリアの国内世論も中国は危険だという意見に傾きつつあります。そのなかで、韓国だけが例外なのです。ここをどうするのかが1つの課題だと思います。

飯田)安全保障の話だと共同訓練などになりますが、経済の結びつきや弱みを握られているところが、意外と大きく作用するのですね。

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最終更新:2019/12/2(月) 17:02
ニッポン放送

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