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なぜ、シカゴは女性起業家の比率が世界1位になったのか?

2019/12/2(月) 6:02配信

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日本でも映画『スタートアップ・ガールズ』が公開されるなど、女性起業家への注目が高まりつつあるが、欧米ではさらに女性起業家のための先進的な取り組みが進んでいる。

女性起業家の割合が世界第1位と言われているアメリカ・シカゴを例に、女性起業家の活動を活性化させるスタートアップ業界の取り組みを見てみよう。

女性起業家比率の高い都市トップ3はシカゴ、ニューヨーク、クアラルンプール

スタートアップへのサポートを手がけるStartup Genome社が発表した「女性起業家が多いエコシステム・ランキング」2019年版で、女性起業家比率が高い世界の都市トップ10が明らかになった。

1位はシカゴの26%、2位ニューヨーク、3位クアラルンプール、4位上海がほぼ同率で続き、5位ヒューストン、6位デンバー、7位シドニー、8位マイアミ、9位ロサンゼルス、10位釜山となっている。

トップ10のうちアメリカの都市が6つを占め、アジアからも3都市がランクインしている。

スタートアップにおける女性起業家の割合は、世界平均が14.1%とまだ低いのが現状だ。その中で唯一女性起業家の比率が25%を超えるシカゴに、世界の注目が集まり始めている。

シカゴはニューヨークに次ぐアメリカ第2の経済都市で、マクドナルドやボーイングといった世界的大企業もシカゴに本社を構えている。

アメリカでテック系ベンチャーやスタートアップといえば、シリコンバレーの西海岸、もしくはニューヨークを擁する東海岸というイメージが強い中で、内陸部にあるシカゴは孤軍奮闘。2018年にはシカゴに拠点を置くスタートアップで総額14億ドルの資金調達が行われ、世界のスタートアップ・エコシステムのランキングでも17位につけている。

並み居るスタートアップ大都市を抑えて、なぜシカゴが女性起業家比率で世界1位になっているのか。その理由は、シカゴで女性起業家をサポートするエコシステムが、同時多発的に形成されているところにある。

シカゴの女性起業家たちを取り巻く手厚いコミュニティ

女性起業家のためのエコシステムとして、シカゴでまず名前が挙がるのがMs.Techだ。これはテック業界の女性たちが集まる会員制組織で、年会費499ドルもしくは月額49ドルの負担で参加が可能。

女性起業家たちが情報共有やメンタリングを通して助け合い成長できるよう、メンバー同士のマッチングプログラムやピッチトレーニング、講演会イベントなど様々なアクティビティが開催されている。2010年に8人のFecebookグループから始まったMs.Techは、今や会員数5,000人を超える巨大組織だ。

Ms.Techは「シカゴを全米一、女性がビジネスを始めやすい場所にする」という目的を掲げるNPO 1871と組み、WiSTEMという12週間の女性向けスタートアップ支援プログラムもデザインしている。WiSTEMでは、先輩女性起業家から毎週1:1のメンタリングを受けられる他、シカゴのビジネスリーダーやベンチャーキャピタルへのアクセス、オフィススペースの利用などが可能となる。

もうひとつwtf(Women tech founders)も女性起業家をサポートする組織で、既にシカゴで成功を収めている多くの女性経営者たちがアドバイザーとして名を連ねる。wtfが主催するWIT AwardsやTech Conferenceといった女性起業家向けの大規模イベントは、シカゴだけでなく全米から注目を集めている。

この他にもシカゴには様々なコンセプトの女性起業家向けコミュニティが存在し、同時多発的に活発な情報共有や協業が巻き起こっているのだ。

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最終更新:2019/12/2(月) 6:02
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