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電気亜鉛めっき鋼板輸出、29年ぶり90万トン割れへ。需要振るわず、見えぬ光明

12/2(月) 6:04配信

鉄鋼新聞

 電気亜鉛めっき鋼板(EG)の輸出量が減少の一途をたどっている。2019年は年間90万トンを割り込み、1990年の86万トン以来となる低水準にとどまりそうだ。世界的にEG需要が振るわず、厳しい販売環境が続いている。
 EGはOA機器や薄型テレビ、自動車部品やモーター関連などで使われる。耐指紋性や加工性に特徴がある鋼材だが、もともと需要規模が限られる上、最大の向け先である中国市場では米中貿易摩擦の影響で日系ユーザーによるEG調達が鈍化した。
 構造的な変化もあり、かつてEGを採用していた欧州車が車体共通化で溶融亜鉛めっき鋼板(GI)へと置換されているほか、部材にEGを用いない有機ELテレビの普及も進んでいる。EGをめぐる販売競争は激しくなる一方で、直近の10月のEG輸出は5万7千トンと、92年1月以来となる月間6万トン割れだった。
 EGの生産体制は、日本製鉄が国内で君津製鉄所と広畑製鉄所の各1ラインへ、JFEスチールが西日本製鉄所福山地区の2ラインへと集約されてきた。神戸製鋼所や日鉄日新製鋼などもEGを生産し、日鉄はマレーシア子会社、JFEはタイ子会社での海外EG事業がある。各社とも用途開拓に力を注ぐ一方、市場環境に光明を見出しにくく、さらに踏み込んだ強化策が迫られそうだ。

最終更新:12/2(月) 6:04
鉄鋼新聞

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