ここから本文です

JDIのジレンマが引き寄せる日の丸液晶の落日

12/2(月) 20:20配信

LIMO

本記事の3つのポイント

 ・ 経営再建中のジャパンディスプレイの7~9月期業績は前年同期比で増収だったものの、営業損失幅は拡大。業績悪化に歯止めがかかっていない
 ・ 有機ELディスプレーの出荷は始まったが、ウエアラブルウォッチ用途でスマートフォン向けの採用に向けての道は険しい
 ・ アップルへの依存度軽減が長年の課題だが、足元でも売上の6割以上を占める状況。中国顧客への拡販も中国の同業他社との競争が激しく苦戦

JDIの「構造改革概要」「資金援助企業の推移」一覧を見る

 ㈱ジャパンディスプレイ(JDI)は11月13日、2019年度第2四半期(7~9月期)の業績を発表した。9月末時点での資産合計額は4766億円、負債合計は5782億円となったことで、債務超過は1016億円と、6月末の772億円から拡大した。上期(4~9月)の純損失は1087億円となり、前年同期の赤字95億円から大幅に拡大した。

 7~9月期の売上高は、前年同期比33%増の1473億円と増収だったものの、営業損失は81億円で、前年同期の35億円の赤字から拡大した。主なマイナス要因として、18年度上期には在庫増による稼働益寄与があったが、これが無くなったことなどを挙げた。営業外費用として、持分法投資損失で21億円、台風15号の影響で6億円を計上、特別損失として事業構造改善費用121億円を計上し、これらもマイナスに作用した。

 1000億円を超える債務超過については、現在交渉を進めている投資家からの資金調達を完了させることなどで、19年度内に671億円の資産超過に改善させる計画を明らかにした。さらに、構造改革を進めるなかで、減損効果や人員削減などにより、年間約500億円の年間固定費削減が見込めるとしている。

11月中に有機ELを量産出荷開始

 第2四半期における分野別状況については、モバイル分野は新製品の販売開始や一部の前倒し出荷があったため、売上高は前年同期比60%増の1068億円となった。車載分野は多数の主要国における自動車販売の不振により、同2.9%減の269億円、ノンモバイル分野は、ウエアラブル、VR向けが増加したものの、米中摩擦の影響によるハイエンドノートPC向けが減少し、同18%減の136億円となった。

 下期の見通しとしては、10月が単月で営業利益、当期純利益がともに黒字となっており、構造改革の寄与や研究開発・設備投資の厳選などで黒字体質の定着を目指すとした。また、同社初の有機ELディスプレーを茂原工場(千葉県)で量産開始し、11月中に出荷して同市場に着実に参入していくとした。有機ELの本格的業績寄与は20年度になる見通し。

1/4ページ

最終更新:12/2(月) 20:20
LIMO

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事