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「弟は何倍もつらい経験…」 難病の子の家族が挑んだNAHAマラソン 勇気与えるラン

2019/12/2(月) 5:40配信

沖縄タイムス

 難病を抱える子どもたちに勇気を―。1日に沖縄県内で開かれたNAHAマラソンには、そんな思いで走路を駆け抜けた人たちがいる。公益社団法人「難病の子どもとその家族へ夢を」(東京都)の呼び掛けで、県内外から集まった当事者の家族らだ。弟のため、人生初のフルマラソンを完走した南雄大さん(21)=うるま市=は「病気と闘う人々を元気づけられれば」と爽やかに笑った。

 昨年8月から今年3月にかけて、大阪からうるま市に移住した雄大さん家族。弟の一誠さん(18)は、生まれつき心臓の大動脈と肺動脈の位置が逆になる難病「完全大血管転位症」のほか、心臓の弁が正常に閉まらない「大動脈弁閉鎖不全症」などの病気も抱える。

 薬をのまないと寝れない日々。わずかな切り傷でも血が止まらなくなるため、けがにも気を使う。

 そんな弟の姿を間近で見てきた雄大さんは「自分の何倍も、弟はつらい経験をした。だから自分をもっと追い込んでみよう」と初のマラソン挑戦を決めた。

 あえて練習はあまりせずに臨み、制限時間ギリギリにゴール。出迎えた一誠さんは「かっこよかったし、何より自分のためにと走り切ってくれたのがうれしかった」とはにかむ。

 雄大さんは「つらかったけど、待ってくれる人がいたから気持ちの勝負に勝てた」と完走を喜んだ。

 神奈川県から参加した田中智子さん(43)は、次男の孝志朗さん(8)が小児がんの当事者だ。「自分にも活を入れる」ために県外のマラソン大会を経験したが、NAHAマラソンは初めて。

 気温も高く「正直今までで一番キツかったです」と苦笑する田中さん。初のNAHAマラソン完走が「子どもたちに勇気を与えようと活動する人々を知ってもらうきっかけになれば」と胸を張った。

最終更新:2019/12/2(月) 11:35
沖縄タイムス

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