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6.6億円のコストを削減した、RPA導入成功の秘訣

12/3(火) 9:00配信

TechTargetジャパン

 小売りグループJohn Lewis Partnershipは、オンライン企業との競争が激しくなっている分野のビジネスプロセスを自動化した。生産性の向上とコストの削減が目的だ。

 小売りブランドのJohn LewisとWaitroseを擁する同社は、Blue Prismのロボティックプロセスオートメーション(RPA)技術を導入し、手作業で行ってきた繰り返しの多いプロセスを自動化。さらに開発者チームを備えた卓越した研究拠点(センターオブエクセレンス)も設置した。

 同社は既に、RPAによるソフトウェアロボット(デジタルワーカー)を60台使って40個のビジネスプロセスを自動化している。この自動化したプロセスを財務、人事(HR)、サプライチェーンなど、さまざまな部門で利用している。John Lewis Partnershipで自動プログラムの責任者を務めるクリス・ギャレット氏によると、これまで約500万ポンド(約6億6000万円)のコストを削減し、より価値の高い有意義な仕事にスタッフの時間を回せるようになったという。

 RPAが選択肢に浮上したのは、同社が生産性を高める方法を模索していたときだと同氏は話す。「生産性という観点から自動化の検討を始め、生産性向上の余地について全社を調査した。その際にRPAの利用という案が浮かんだ」

 2017年当時、RPAはビジネスのユースケースが紹介される新しい技術だった。「小売業界では大きな話題になっていて注目を浴びてはいたが、導入はあまり進んでいなかった」とギャレット氏は振り返る。

 John Lewis Partnershipは、HR、購買、マーチャンダイジング、オンライン小売りの分野においてRPAをテストするために、Deloitte Touche Tohmatsuに協力を仰いだ。「この初期テストでは、RPAにはニーズがあり、多くのメリットが得られることが分かった」と同氏は話す。

 最初のプロジェクトはHR部門だった。HR部門は従業員から身元保証を求められることが多い。これはビジネスとしては価値のない手が掛かるプロセスだ。同社はRPAを使って、HR部門にある複数のレガシーシステムを相互に結び付けることに成功した。これは、普通なら非常に複雑でコストがかかる作業になるだろう。

 「ロボットにコストがかかる統合を行わせるのではなく、人間の行動を模倣させる。人間が行うのと全く同じように、システムを起動し、メニューを操作させる」(ギャレット氏)

 自動化を導入するプロセスとしては、この最初のプロジェクトが重要だった。このプロジェクトによって、経営陣はRPAの考え方を受け入れただけでなくビジネスへの導入を決めたためだ。

 「経営陣から非常に良い反応を得たとしても、特定のプロセスの自動化につなげるためにはそれ以上の変化が必要になる」(ギャレット氏)

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最終更新:12/3(火) 9:00
TechTargetジャパン

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