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失明の開発者が語る「テクノロジーは平等な世界への扉」、「Seeing AI」日本語対応インタビュー【国際障がい者デー】

12/3(火) 18:30配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

マイクロソフトは12月3日の国際障がい者デーにあわせて、アクセシビリティへの取り組みのひとつである、視覚障がい者向けアプリ「Seeing AI」の日本語対応版をリリースする。iOS向けのApp Storeから無料で入手できる。

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「Seeing AI」は、カメラで捉えた映像を音声で読み上げることができるトーキングカメラアプリ。チャンネルを切り替えることで、テキストや製品、人、通貨など、読み上げる対象物を絞り込めるしくみだ。

たとえば「人チャンネル」では、あらかじめ登録されている友人の顔を認識することも可能。外観だけでなく、表情まで読み取って、教えてくれる。

ドキュメントチャンネルでは、新聞や雑誌、レストランのメニューを音読。見出しだけを読み上げるといったこともできる。さらに写真を読み込んで、指で触れたところに何が写っているのか解析し、読み上げる機能も備えている。

今回この読み上げの言語が英語に加えて、ドイツ語、スペイン語、フランス後、オランダ語、そして待望の「日本語」に対応した。さらに「通貨チャンネル」では、日本の紙幣を認識することもできるようになった。

「Seeing AI」プロジェクトチームのメンバーで自身も視覚障がいを持つ、ソフトウェア エンジニアのサーキブ・シャイフ氏に話を聞いた。

ハッカソンからスタートし、AI研究の最先端との協業でドライブ

「Seeing AI」の開発プロジェクトは、マイクロソフトが毎年グローバルで開催しているハッカソンから誕生した。

7歳のときに視力を失ったシャイフ氏。カメラを使って周りにあるものを認識し、声で教えてくれるデバイスのアイデアは、エンジニアを志した学生時代から温めていたものだという。

「私がエンジニアという仕事に惹かれたのは、テクノロジーによって平等な世界への扉を開くことができると考えたからです。しかし当時は、まだほんの基礎的な技術しかありませんでした」

2014年マイクロソフトが全社的に開催した最初のハッカソンで、シャイフ氏は自身のアイデアを再考し、AIを用いて視覚障がい者をサポートするというコンセプトを発表する。

一方その頃、マイクロソフトリサーチ(マイクロソフトの研究所)では、AIを用いて「画像の中から正確にオブジェクトを認識する技術」や「認識したものを言語化する技術」がブレイクスルーを迎えようとしていた。

2015年の2回目のハッカソンを経て、シャイフ氏のアイデアはマイクロソフトリサーチチームとの協業へと発展。「Seeing AI」の開発は、彼の日常の業務となった。

「元々は趣味で始めたようなプロジェクトでしたが、自分の経験が新しいソリューションを生み出すことにつながるなんて、私は本当にラッキーだと思います。これも優秀なチームメンバーにも恵まれたおかげ。

人々をエンパワーメントできる、Seeing AIのような技術に携わることができて、チーム全員わくわくしていますし、多言語対応となったことでより多くの人に使ってもらえればうれしい」

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最終更新:12/4(水) 3:01
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