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羽川豊プロが見た「渋野日向子の“3つの魅力”」とは 来季へ向け助言も

12/3(火) 15:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【ゴルファー羽川豊の「プロの目」】

 今季女子ツアーは最終戦まで賞金女王タイトル争いが続き、例年になく白熱しました。

 2年ぶり2度目のタイトルを獲得した鈴木愛と賞金ランク3位に終わった申ジエの頑張りも大きかったが、2人だけではあれほどの盛り上がりにはならなかったと思います。やはり、日本人選手として42年ぶりにメジャーを制した渋野日向子の存在が大きく、三つ巴の争いになったことでファンの注目を大いに集めたといえます。

 渋野は人間的な魅力、ゴルフの魅力、そして将来性の魅力を兼ね備えています。ボール飛距離もさることながら、物おじしない攻め方や強気のパット、それに緊張感の中で見せる笑顔が、多くのゴルフファンを感動させました。さらに来年の東京五輪ゴルフ競技で本当に金メダルを取ってくれるかもしれない、という期待もあります。

 ただ笑顔を振りまいているのではなく、大舞台で結果を残し、技術的な強さややさしさが伝わってくるのです。

 女子ツアーの大先輩である岡本綾子さんがスポーツ紙のコラムで、渋野の今後を心配していました。

 今年はメジャーに勝った後も周りに流されずに、最高の過ごし方ができました。しかし、これからは、好むと好まざるとにかかわらず、世間からもっと注目されます。

 昨年のプロテストに合格して、ルーキーイヤーに激動の一年を過ごしたわけで、ゴルフ場を離れても気が休まらず、自由がなくなります。オフは取材などのスケジュールが忙しく、練習時間もこれまでと同じようにはいきません。いろんなジャンルの有名人たちと出会い、違う世界が広がるわけですが、同時に制約も出てくるのです。周りのサポートも大事ですが、背伸びしすぎず、これまで通り着実にゴルフに取り組んでほしいと思います。

 女子ツアーは最終日のテレビ視聴率が録画放送でしたが、13・6%と高い数字をはじき出しました。

■「男子からはアピールするものが伝わってこない」

 その陰に隠れるように残り1試合になった男子ツアーには話題が足りません。

 男子プロも決して手を抜かず必死に戦っているのはわかります。しかし、アピールするものが伝わっていません。

 ファンからどのように見られているのか、ゴルフ中継を録画して、自分自身を見つめ直すべきです。いいスコアを出すことも大事ですが、ファンを増やすということを忘れてはいけません。シニアツアーはギャラリーとの距離が近く、プロとギャラリーが会話をすることもあります。渋野のような人気選手の出現を待つのではなく、地道に男子プロ一人一人がファンをつくるように心掛けることが必要だと思います。

(羽川豊/プロゴルファー)

最終更新:12/3(火) 18:01
日刊ゲンダイDIGITAL

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