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中国、米に反発するも打つ手なし~香港人権法の通商協議への影響

2019/12/4(水) 12:00配信

ニッポン放送

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(12月3日放送)に中央大学法科大学院教授・弁護士の野村修也が出演。香港人権法に対する中国の反応について解説した。

米NGOへの制裁決定も具体策は出ず

アメリカのトランプ大統領は自らが署名した香港人権・民主主義法の成立が中国との貿易交渉に与える影響について「良くはならない」との認識を示した。また「中国との通商協議は容易ではなくなったが、中国は依然としてアメリカとの取引を望んでいる」とコメントした。

森田耕次解説委員)中国は2日、アメリカでの香港人権・民主主義法成立への報復措置として、アメリカ軍の軍艦や航空機が整備などで香港へ立ち寄る際に必要な審査手続きを停止しました。その上で「アメリカが香港への介入を止めるよう促す」という指摘をしております。一方で、アメリカ国務省の報道担当者は声明を発表し、「香港の寄港には長い実績があるので、今後も続くことを期待している」と表明しました。また、中国がアメリカの非政府組織(NGO)も制裁対象としたことについて、「香港のデモを支援したという事実と異なる主張に基づくものだ」という批判をしております。今回は香港寄港の際の手続き停止という報復措置を出しましたが、これまでにも対米関係悪化の際によく出していた体らしいですね。

野村)中国はアメリカが成立させた香港人権法に感情的にはものすごく反発していますが、それに対する具体的な制裁の対策が見えてきていませんよね。簡単に言えば、打つ手がないということなのでしょう。例えば寄港を制限すると言っても影響はそれほど大きくないですし、NGOに対して制裁をすると言っていますが、具体的に何をするかということは一切出てきていません。結局のところ、口頭で反論している状況です。

強気な対抗措置が取れない中国

森田)アメリカのトランプ政権は15日に中国への制裁関税の発動を予定しています。第4弾の後半と言われている発動はおよそ17兆4000億円分の制裁関税で、スマートフォンなど幅広い製品が対象になると言われています。その辺も見ながら少し弱い手で対抗しているということなのでしょうか。

野村)いまのアメリカは経済が非常にいいですから、ここでいろいろな策を打っても経済の力関係からいくとアメリカの方が有利な状況にあります。もちろんアメリカにもダメージはあるわけで、自分たちが高い関税をかけると、結果的にアメリカの経済が弱くなる可能性があります。したがって、そう簡単に無謀な関税をかけるとは思いにくいのですが、米中がお互いに歩み寄ろうとしていた中で、香港人権法の問題がどう絡んでくるのか。ここがいちばんの注目点です。

森田)ロス商務長官はFOXビジネステレビに対して中国との貿易協議は「15日が理にかなった期限だ」と発言しています。中国としても輸出の製造業を中心に影響が出てきていますので、どこかで妥協してくるのかというところです。

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最終更新:2019/12/4(水) 18:05
ニッポン放送

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